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初めての文学フリマ

 お久しぶりです。
 昨日開催された、文学フリマ大阪12に行ってきました。

 春にたまたまその存在を知って以来、ずっと楽しみにしていました。当日の朝は出店側でもないくせになぜか緊張してしまい、そわそわしながら会場に向かいました。
 行ってみてまず思ったのは、とにかく人が多い!
 人が多い多いとは聞いていたのですが、予想以上の盛り上がりでした。
    ここにいる人たちはみんな誰かの紡ぐ「言葉」に触れたいと思ってここに来ているのだなあと思うと、感慨深いものがありました。
 会場に行くまでは、文学フリマのことをすごく敷居の高いもののように思っていたのですが、実際に参加してみると全くそういうことはなくて、老若男女がそれぞれ思い思いの本を手に取っている姿が印象的でした。
    私は出店されている方々の間にあるような繋がりは一切ないし、どこかのコミュニティに属しているわけでもないし、自分が“部外者”であるように感じてしまって勝手に気後れしていました。ですがいざ飛び込んでみると、一人で参加されている方も多く、あちこちで自分が惹かれるものを探し求めている人たちが見受けられて、私も自分の気になるものだけ気にしてればいいや、と肩の荷が下りたような気持ちになりました。

 こういった即売会的なイベントに参加するのは初めてで右も左もわからない中でしたが、事前にSNSで情報を入手したり、会場をぐるぐる回ったり、見本誌コーナーでいろいろ物色したりして、気になる本をいくつかピックアップして購入してきました。


花ノ神戸ロマネスク/花野木あや

花結び喫茶室さんで購入させていただきました。Xでの事前リサーチにてブックマークしていた作品です。大正ロマンな世界観が大好きな人間なので、レトロで可愛い表紙に惹かれたというのもあるのですが、最近恋愛小説読んでなかったなあと気が付いたのもあって購入を決めました。

リメンバー・ユー/米田麻酔

こちらは精米所さんで購入。Webカタログの「冬への未練を綴る歌集」というコンセプトに惹かれて見本誌コーナーで試し読みしたところ、すごくグッと来たので購入させてもらいました。ノベルティで頂いたしおりとカードにも短歌が書かれていて、イラストの雰囲気もとても素敵です。

Life―ひかりとかげの二面体―/わたなべ はな

実はわたなべはなさんのnoteをフォローさせていただいていて、文学フリマに出店されるという記事も拝見していました。すごく素敵な詩を書かれる方で、その言葉選びや着眼点には私の琴線に触れるものがあります。一際目を引く色鮮やかな表紙もとても素敵です。

 どれも読むのが楽しみで、とてもいいお買い物ができたなあとほくほくした気持ちで帰ってきました。
 きちんと読んでからまた改めて紹介させていただこうと思います。


 今回文学フリマに参加してしみじみと感じたことなのですが、普段私たちが手に取る本にもそれを形にした人たちがいて、その人たちも自分と同じように考え、生きる人間なんですよね。当たり前のことなんですが、いざ目の当たりにするまではつい忘れがちなことでもあると思います。
 作り手の方から直接、作品を受け取る。そんな体験を経て、その作品の重みのようなものを改めて感じられました。
 さまざまなコンテンツに気軽に触れられる生活の中で、それら一つ一つをどれほど丁寧に扱えていただろう。軽く消費してはいなかっただろうか。そう考えさせられます。

 それと、陳腐な感想になるのですが、自分で本を書いて出店するって本当にすごいことだなぁと思いました。私も創作を試みたことは何度もあるのですが、毎回完成させることができずに終わってしまうので、完成させて形にして販売し、誰かに購入してもらうというところまでやり遂げている方々のことは本当に尊敬します。発表するかどうかは別にして、とりあえず完成させられるように頑張りたい、と久々に創作意欲が高まりました。
 大学生の長い夏休みの間にちょっと挑戦してみようかな、なんて思っています。


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