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【百田尚樹本】書店には、表現の自由はないの?
百田尚樹の歴史書?
『日本国紀』(幻冬舎文庫)が
発売になって、ネットに
おもしろい記事が出ました。
大阪の梅田にある書店が
この本の脇に
「(この本は)歴史改ざんファンタジー」
(つまりウソだらけ、の意)
というPOPを貼り出したのです。
(冒頭写真を御覧下さい)
チャレンジングな書店だ、
ということで話題になりました。
個人的には「改ざん」という
二文字は、性急過ぎるかな?
この二文字は、削りますかね?
改ざんかどうかは読者に判断を
任せたい気がします。
それにしても、書店は、
「商品」にふだん、
ユニークなPOPは取り付けても、
こうした批判的な価値判断を
加えることは珍しい。
ふだんの書店や出版社が、
あまりに平和ボケしてるの
かもしれませんね。
さて。この本屋さんでは、
こんな批判的なPOPをつけたものの、
発売まもないのに、
上下巻、15セット売れたそう。
けっこう売れています。
さて、ここで皆さんにも
クエスチョンです。
百田尚樹の本、
とりわけ愛国主義や歴史に
まつわる本が出る場合、
あなたが書店の人間なら
この本を売りますか?
どう売りますか?
売るという場合、
何かしら、意見を
この書店のように出しますか?
いや、普通?に出しますか?
私なら、どうしよう?
百田尚樹は売れます。悩みます。
大きな利益になります。
働く人間としては、みすみす、
儲ける機会を犠牲にするのは、
経済活動としてどうでしょうか?
誰にも、利益は必要です。
家族がいます。
ただ、あれだけヘイトスピーチを
言ってのける国粋主義者の
意図的な本です。
意図的な本だから売りません、
では、あまりに大人げない気がします。
こうなると、
大阪の、今回批判をPOPに書いた
書店のあり方は、
賛否はどうであれ、
書店のビジネスの在り方に
一石を投じた気がします。
お店に来て、
そのPOPに文句を言ってくる
人たちもいたそうですが、
店頭初速で、15セット売れたなら
悪くはないですね。
書店の人間として、
こんなギリギリのラインで
悪態をつきつつ、
利益も出すこの強かさは
思いもしませんでした、完敗(笑)。
最後に。
ちなみに、この書店は
清風堂書店といい、
政治的に左翼の本に、
つまり共産党系の本に、
ふだんから力をいれて
陳列しているお店だと
わかりました。
百田尚樹の右翼的な国粋主義とは
真逆な政治的スタンスなんでしょう。
ただ、本屋にだって、
「表現の自由」はありますよね。
取次(本の問屋)から送られてくる本は
なんでも、モクモクと
店頭で売らなくちゃならない!?
なんて決まりも法律も
ない訳ですから。
私は最初はシンプルに
「売らない」「仕入れない」で
いるつもりでしたが、
それでは対話になりませんね。
で、この書店にならって
POPを付けたいと思います。
「この歴史本、
信じるか、信じないかはあなた次第」
くらいの批判コメントを。