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【選書】秋の夜長にピッタリな本を10冊選んでみた
ちょっと前は、
毎日毎日、猛暑で、
陽射しが殺人的でしたが、
今日は9月になり、
錯覚か、少し暑さも
緩んできたような…。
もうすぐ秋ですね。
大好きな秋。
爽やかな秋。
読書の秋。
グルメの秋。
おしゃれの秋。
お出かけの秋。
秋は春よりも好き。
秋が終われば、
一気にクリスマスな雰囲気に
変わるのもまた好き。
ああ、夏は1日もはやく
去って行って欲しいな。
前置きが長くなりました。
秋は夜長。
夜長な秋に相応しい本って
ありますよね?
選書を考えてみたくなりました。
①『江戸川乱歩傑作選』
『江戸川乱歩名作選』
新潮文庫、角川文庫、などなど。
江戸川乱歩の奇妙な世界は、
秋の寂寥感となぜか親和性が高い。
②幸田文『流れる』
幸田文の小説で傑作のひとつ。
芸者の置屋さんを舞台に
花街に生きる人々の裏側を
テンポよく描いた小粋な小説。
③色川武大『怪しい来客簿』
物悲しい実話や実在した人物評伝。
色川氏の眼差しの優しさが
どこか切ない味わい。
④西加奈子『あおい』
『サラバ』で大ブレイクする前に
西加奈子が描いていた、
みずみずしさ100 %のデビュー作。
⑤カズオ・イシグロ『日の名残り』
没落したイギリス貴族に
仕えた執事の心に去来する
悲しみと誇り。
⑥スコットフィッツジェラルド
『グレートギャツビー』
破滅に向かってしまう
成金富豪の半生があまりにはかない。
⑦最相葉月『セラピスト』
ノンフィクションの名手が
河合隼雄や中井久夫らが築いた、
臨床心理の世界に迫った見事な1冊。
⑧三島由紀夫『谷崎潤一郎・川端康成』
谷崎潤一郎、川端康成に対し、
三島が見事に切り開いた文学評論。
三島由紀夫は小説と同様、
評論家としても才能抜群でした。
谷崎、川端がよく分かる以上に
三島についてよくわかる珠玉の1冊。
⑨内田百閒『百鬼園随筆』
エッセイストの元祖的な存在。
漱石門下の磊落な自由人の世界は
常識などに惑わされない逞しさ。
秋の夜長にピッタリでは?
⑩カフカ『城』
永遠に繰り返される不条理。
まさに秋の夜長に読んでこそ、
その奇妙さとシュールさが
しっかりと味わえるはず。
⑪安部公房『笑う月』
安部公房の新潮文庫の中で、
一番手軽に読めるエッセイ集。
作品誕生の裏側を紹介している。
10冊選ぼうとして、
どうしても1冊増えてしまい、
11冊になってしまいました。
秋の感覚に似合うよう
寂寥感が強い本を選んでみました。