【読書】本には、人生体験が必要な作品と、体験が不要な作品がある。
本には2種類ある。
言わんとするところを理解するには
「1」人生の体験が必要な本と、
「2」人生の体験が不要な本と。
「1」は、
佐藤正午、
色川武大、
丸谷才一、
武田百合子、
佐野洋子(エッセイ)
石垣りん、
カズオ・イシグロ、
神谷美恵子、
カートヴォネガット、
幸田文、
内田百間、
小林秀雄『考えるヒント』、
小島信夫、
松本清張、
鶴見俊輔、
田中小実昌、
小川洋子、
井上ひさし、
高橋源一郎、
西加奈子、
中期以降の遠藤周作
中期以降の池澤夏樹。
10代から20代、30代で、
私たちは、
自分の挫折、
親との別れ、
結婚の失敗、
自分の大病、
会社の倒産、
転職などを経て、
それなりの人生観ができます。
それらがあるからこそ、
より一層深く共感できる
作品があります。
読書は30代から新しく
楽しめるようになります。
一方、自分の知見が増えたことによって
もう子供じみた作品に見えてしまう、
説得力のない作品が増えるのも
また事実です。
たとえば、
大江健三郎、
沢木耕太郎、
中期の三島由紀夫、
初期と後期の太宰治、
初期の小林秀雄、
江國香織、
向田邦子の小説、
初期の中上健次、
谷川俊太郎、、、、
彼らはもちろん、
素晴らしい作品が
たくさんありますが、
若書き、言葉でっかちな
作品が多くて、
もう読んでも、
打ちのめされることはなくなる。
これは私の感性の鈍化に
よるのかもしれませんが、
作者の人生観がまだ頭でっかちで
青臭いために、書いた作品が未熟に
感じる気がします。
また、一方で
どちらとも判別しにくい
作家、作品もありますね。
川上未映子、
三浦しをん
村上春樹、
夏目漱石、
中島敦、
中原中也、 、、。
この人たちは、一口で括れない、
深い何かを孕んでる気がします。
数学の世界と同様に
早熟な名作もあれば、
建築世界のように
円熟味が作品をレベルアップさせる
場合もありますね。
どちらが良い悪いという
話ではないと思うのですが、
個人的には
年を重ねても説得力が増す作品に
今は軍配を上げたくなります。
あくまで、個人の趣味のレベル。
改めて、本たちについて
人生苦が必要かどうか
考えてみるのも悪くないですね。
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