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【読書】いい本は、ページをめくらせる力がある。

「ぺージをめくらせる力」。
自分が編集者時代、最も重要と思って、
作者にそれを促していたことです。
何気なく読み始めた読者が
これは面白いなあと思うのは、
その本に、ページをめくらせる力が
あるからです。
さて。実際、ページをめくらせるのは
どんな場合でしょうか?

近年ならば、共感や応援、
ちょっと前なら、尊敬?リスペクト?
もっと前ならば、憐憫?同情?
だったりしました。

同情や憐憫で惹かれるのは、
作者や主人公がちょっと下にいて、
可哀想な立場・状況にあることです。
波乱万丈なコミックエッセイは
たいてい、このパターン。
『ドラえもん』ののび太も
この手の構図の代表選手です。
このパターンで大事なのは、
主人公や作者がめっちゃ
かわいそう過ぎないこと。
同じ人間として、ギリ?
共感できる要素があることですね。

一方、尊敬・リスペクトの場合は
はっきりと読者は作者や主人公を
見上げる角度ですね。
物語では主人公に憧れるもの。
『竜馬がゆく』など英雄譚がそう。
自己啓発やビジネス書では、
キングコング西野の本にハマる
ファン層がそうでしょうか。

読者が作者や主人公を
上向きの角度で見るか?
ちょっと下向きの角度でみるか?

本が面白いという時は、
こうした角度がはっきりと
徹底されている時が多いのですが、
でも更に本当に面白い場合は
この2種類の角度、
見上げる目線とあわれむ目線が、
どっちも1冊に含まれていること、
主人公に尊敬もし、同情もする
という時に、読者の心は一番
ビビッドに心打たれるようです。

可哀相と思って読みながら
どこかで、凛とした逞しさを見る時、
作者や主人公がかっこよく見えて、
読み手は感動を覚えるように思うのです。

可哀相だなあ、だけでは人は
ずっとページをめくる魅力を感じない。
また、ずっと立派過ぎたり強すぎても
やはりページをめくる力はいつか
止まる時が来る、、、、、、。

うーん、人が書いたものについては
どうしたらページをめくらせる力が
つくのか?色々いえますが、
自分が書いてる文章はさあ、
どうなんでしょう(笑)?
よく分からないですね、笑。

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