【今年】戦後80年と三島由紀夫生誕100年を思う
先日1月14日は、
三島由紀夫の誕生日でした。
今年は生誕100年にあたるらしい。
しかも、戦後が80年めでもある。
三島由紀夫がよく言われるのは、
昭和の暦とのタイミングがちょうどいい、
ということですね。
1925年、昭和元年に生まれ、
1945年、昭和20年、20歳で敗戦に。
1970年、昭和45年、自衛隊で自決。
三島由紀夫は、
1949年、昭和24年、
初の書き下し小説『仮面の告白』以来、
たった21年の間に、
膨大な作品を書いたこと、
しかも、失敗作はほとんど
なかったことがまた凄い。
夏目漱石もしばしば、
約10年の間に長編10作品以上を書き残し
すごい作家だと言われますが、
夏目漱石より、三島由紀夫の方が
数も質も共に凄いってことですね。
しかも、純文学だけでなく、
エンタメ小説もたくさん書いた。
自叙伝的な作品も書いたし、
SF『美しい星』も書いた。
戯曲も書いたし、
文章読本も書いた。
評論や紀行エッセイも書いた。
もう文学的な畑では
やり切ったとも言えますね。
もうやりたい放題だ(笑)。
それから、文学に飽き足らず、
映画俳優にも挑戦した。
最後は、私的軍隊まで結成した。
まあ、最後の最後は、
まあ、むごい最期を
自己プロデュースしたのは、
あれは聡明な三島由紀夫の
まっとうな自己判断によるのか?
ひと言では片付けられないけど、
とにかく、やりたいと思ったことは
とことん、やり切ったんじゃないかしら。
本当に、桁違いの作家であり、
晩年は、常識を打ち破る特異な
行動家だったことはまちがいない。
自分なんて、三島由紀夫に比べたら、
なんとヘタレであることか(汗)。
だから、自身が怠惰になりそうな時は、
三島由紀夫の年表を思い出せば、
きっと勇気が貰えるにちがいない。
三島由紀夫と自分を比べるのは
そもそもかん違いなんじゃないか?
という内なる声もしますが、
いやいや、それこそが
つまらない、悪い意味での「常識」だ。
誰と比べようと私の自由じゃないか?
と、胸をはって、
三島由紀夫と自分を比べてみよう(笑)。
きっとさまざまなヒントが
貰えるでしょうし、
自分がいかに小さいかを
改めて教えてくれるにちがいない。
今年は、三島由紀夫生誕100年。
そうして、戦後80年。
戦争について、
平和について、
戦後について、
独創について、
色々な場所で考えさせられそうだ。