【クリスマス】ブックサンタが今年もやってきた！！

今日はちょっとテンションが
高めです。

行きつけの書店、
啓文堂仙川店に行くと、
もうブックサンタフェアが
始まっていました。

早い。去年は10月からでした。

ところで、この、
私がむやみにテンションが高くなる
「ブックサンタ」とは何か？

ご存知の方も多いかと思います。
また、ブックサンタには
批判的な考えをお持ちの方も
いらっしゃるでしょう？

「ブックサンタ」とは、
ＮＰＯ法人で、
本を子供たちに贈呈することが
骨子の団体が、
クリスマス・シーズンに
開催するフェアのことです。
2017年から始まりました。

この団体は普段から、
本を余り買ってもらえない
厳しい環境の子供たちに
本を贈ることが使命ですが、
特にクリスマスには
一番大きなフェアが
開催されるのです。
それが「ブックサンタ」です。

サンタは、子供にとって
プレゼントをくれる夢の人という
良い「システム」ですからね。

このフェアで、本を子供に
寄贈するためには、どんな手順が
必要なんでしょう？
それはとても簡単です。

書店で本を選んでレジで買う。
その時に、「これ、ブックサンタで
お願いします」というだけです。
ただ、それだけ。

なお、ブックサンタは
ネットでも参加できます。

そうしてフェア用に買われた本は
先ほどの団体に集められ、
児童たちに配られて行くんだそう。

この仕組みは画期的です。
まず、新刊書店で、
誰かが本を買う。
これで本屋さんは普通に助かります。

ということは、
新刊書店の流通を支える
問屋の取次も潤います。
もっと遡れば、出版社も潤うことになる。

本を買うフェアに参加した人には、
子供たちに読んで欲しい本を
選んで、寄付ができる。
もういいコトばかりです。

このフェアでは、
すべて新刊ばかりが扱われるから、
古書店は参加できません。
恩恵もありません。

まあ、悪い捉え方をするなら、
いっけん、プレゼントかと
きれいな話に思わがちですが、
フェアの背後には、
書店や取次(問屋)や出版社が
しっかり儲かる仕組みになっている。

チャリティといいながら、
本にまつわる会社が
しっかり儲かるシステム。
ここが、世の中では
怪しく感じられるのでしょう。

でも私はあまり気にはなりません。
それより、
本好きの人間あるあるですが、
自分の推しの本を誰かに
オススメできるというのが、
とてもハッピーな気持ちになれる。

今日、啓文堂に入ってすぐ、
「ブックサンタ」フェアを
始めました、というポスターを
見つけたので、すっかり
テンションが上がってしまいました。

去年は３回か５回くらい、
啓文堂仙川店に立ち寄るたびに
本を選んでフェアに参加しましたが、
今年も、何回か出来たらいいな、
と思います。

今年一発目は、何を
子供に贈ろうかなあ。悩みますねえ。

小学生向けで児童書にしても良し、
高校生向けで青春ミステリーに
するも良し。

子供って、絵や図表や写真など
ビジュアルがたくさんある本が
好きですよねえ。

でも、私はそっちのジャンルは
余りよく知りません。

とかなんとか、考えてる時に
あっ！と思い出したのが、
サリンジャーの
『ライ麦畑でつかまえて』です。

まだまだ大人になりきっていない、
でももう感受性はしっかりあり、
世間に対する違和感も湧き出す時期に
ピッタリな本じゃないですか？

でも、世間、つまり社会に対して
反発的なティーンズを描いた本を
読ませていいかどうか？
一瞬ためらいが浮かびましたが、
でも、社会や大人に
いつも従順にしなくてもいいんだよ、
時には反発してもいいんだよ、
そう、後押しできる本も、
必要なんじゃないかしら。

まあ、サリンジャーは
思春期に出会うのが理想的な気がします。

サリンジャーなんて、
ティーンズには寄贈しない方が、、、
とおっしゃる方には叱られそうですが、
私自身、思春期にサリンジャーに
出会いたかったなあ、と
いつも思っている人間です。

それからもう１冊も、
レジで買う時に、
「これもブックサンタでお願いします」
と書店員さんに頼みました。

ブックサンタに参加するには、
レジの時に、
「これ、ブックサンタでお願いします」
というだけでいいんです。
店員さんは、太陽みたいな笑顔で　
喜んでくれます。

その本は、ミステリーで有名な
辻村深月さんのデビュー作
『冷たい校舎の時は止まる』を
選びました。

全国の子供たちの誰かの手にわたり
喜んでくれたら嬉しいです。

書店と取次が儲かるための企みじゃ
ないの？と思う方も
いらっしゃるようですが、
本を買えない環境にいる子供たちに
どうか、本が届きますように。

子供時代には、この世にサンタなんて
いないと思ってましたが、
今では逆に、サンタがいて欲しいと
願うようになりました(笑)。