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【会話術】河合隼雄のトーク術は3つの口癖?
今日は有益な話を読んだ。
「河合隼雄のトーク術」について、
親交のあった谷川俊太郎が
書いてあったんです。
詩人の谷川俊太郎は
河合隼雄と対談や鼎談を
何度もしているし、
好奇心旺盛だから、
河合隼雄を質問攻めにする。
すると、それを受けて、
河合隼雄は、
「わかりませんなあ」や
「むずかしいですなあ」と
受けてから会話を始めることが
多かったそうだ。
わからない。
むずかしい。
これらは、
すぐ安易に共感する訳でもなく、
でも否定から入る訳でもなく、
「なかなか深い話だから
本格的に話し合いましょうか?」
と本腰をいれる姿勢が伝わってくる。
質問してきた相手を
クールにさせつつ、
会話自体をリセットする役目にも
なっていますね。
ただ、これはあくまで、
海千山千、かつ、碩学で、
かつ、臨床心理士として、
何千人もの患者を診てきた
河合隼雄さんだから
成立するのかもしれない。
ただのポンコツな私が
「それはわかりませんなあ」
「むずかしいですなあ」と返していては
なんて上から目線のヤツだ、
と、相手を不快にさせるかもしれない。
(汗)。
ちなみに、谷川俊太郎いわく
河合隼雄さんの口癖には
もうひとつあり、
それは「感激しました」だそう。
「わかりませんなあ」
「むずかしいですなあ」
「感激しました」
この口癖がちょっといいな、
と思ったのは、
自分の意見をまずは
封印しているところですね。
最近、どちらかというと、
私は!
俺は!
自分は!
とまずは自分の話をするか、
あるいは、
「そうじゃなくてさ…」
という具合に、
否定から話をしたがる人が多い。
否定から入る人か?
自分好き人間か?だ。
そんな時代にこそ、
河合隼雄流トーク術を
見習いたいな、と思いました。
わかりませんなあ。
むずかしいですなあ。
感激しました。
すぐに良いとか悪いとかを
言わないところが良い。
すぐに価値判断をシロクロつけないで
ゆっくりしっかり
話し合いましょうというスタンス。
これは意外にむずかしいですなあ(笑)。
まあ、谷川俊太郎による
河合隼雄の口癖の話を読んで、
得をしました。
自分なら、どんな口癖がいいか?
ちょっと考えてみよう。
まるまる頂くのではなく、
自分ならどうなるかを考える。
それも河合隼雄さんから学んだ
考え方でした。
ちなみに、谷川俊太郎のこの話は
河合隼雄『こころの処方箋』巻末に
解説として寄稿された文章です。