【人生】人生最大の選択は何ですか?
街角のコインランドリーで
一般の人に
「人生で最大の選択は何ですか?」
と声をかけていく。
先週テレビでやっていた
街角インタビュー番組でしたが、
これが予想以上におもしろかった。
「人生は選択の連続だ」という
すました言葉がありますが、
やはり具体的な話にはかないません。
色々な人が
運命を左右する分岐点で、
大きな選択をしていることが
よくわかり、おもしろかった。
改めて思い出してみると、
そのほとんどは、
仕事のことか、
結婚のことか、
そのどちらかの分岐点における
選択でした。
残念ながら、
独身ものの私は、
結婚における分岐点では
選択を失敗してきたに違いない。
何度か、今から考えれば
あれは分かれ道だったのかな?
あの時にしくじったのかな?
と思うことはありますが…(汗)。
仕事では、そうですね、
漫画編集者として、
水木しげる先生に
なんのためらいもなく
いきなり電話して、
企画の趣旨を話したら、
「一度おいで」と言われた時がある。
その時かなあ。
私の会社は小さな出版社だし、
人気作家の作品を
出している訳でもなく、
もう体当たり方式で、
大先生にぶつかるしかない!
そう思い詰めてアタックしたら、
水木しげる先生が
どこの馬の骨ともしれぬ私を
一人前の人間として、
扱ってくれたんです。
奇跡以外の何物でもありません。
電話した私が一番驚いた(笑)。
ちなみに、最初に出させて頂いた
水木漫画アンソロジー集が
よく売れて重版がかかった。
それで、水木先生の作品の中で
よその大手出版社からは
出していなかった作品を
アレコレ集めながら、
9冊ほど、出せました。
こんなに長いお付き合いになるとは、
最初にお電話した時には
思ってもいなかったことでした。
あれは「無心」が為せるワザでした。
まだ私も30代でした。
私の無茶な体当たり作戦に
付き合ってくれた
当時の編集長や同僚や販売部や
デザイナーさんたちには
今思うと、ドキドキハラハラ
ものだったでしょうね。
私だけがそれを知らなかった。
無知や鈍感がときには、
大きなチカラになることを
あの体験はよく教えてくれます。
私は自分の企画が通るとは
確信もしていなかったけど、
失敗するという不安も
1ミリもありませんでした。
だって、先生に断わられても
当たり前ですからね。
何も失うものがありませんでした。
もちろん、歳を重ねて、
だんだん、漫画の制作現場で
失敗も成功も積み重ね、
勉強会みたいなものにも
意欲的に出るようになると、
人間は効率とか、成功の方程式とか、
失敗した時の対策などに気を取られ
「無心」からは遠ざかります。
私はただの小者になっていった(汗)
のでしょうね。
自分がなぜ失敗ばかり重ねたか?
水木先生体験が「成功体験」となり、
私をどん底に突き落とすのですが、
それはまた、別の機会ということで。
ちなみに、
今はまだ、素直にマンガを楽しく
読めないでいます。
制作の現場から他に回された悲しみは
まだ成仏させてやれていない。
だからまだマンガを楽しく読めるには
時間がかかりそうです。
長い間、戦場であったからか…。
今はそんな訳で、
毎日、小説の話ばかりを
noteで書いては、
大いに満足しています。
いつか、マンガについても
素直に楽しめながら、
noteで記事を書ける日が
来るといいなあ(笑)。