【70年代思想】あれから人は進歩してきただろうか?
村上春樹のエッセイを読んでたら
「Don't trust over 30.」
というフレーズに出会った。
懐かしい気持ちになりました。
日本語にすると、
30歳を過ぎた大人たちは信じるな、
という意味らしい。
1970年代に流行った言葉。
ヒッピー文化や
反戦活動にハマっていた人達が、
スーツを着て、社会に適応し、
社会の規範から出る勇気も持たない
「大人たち」を敵対視していた、
そんな時代の空気がプンプンします。
私は80年代に東京に出て来た人間だから
この言葉は、ひと回り上の人たちが
使っていたように記憶しています。
自分が東京に出て来た時には、
もうそんなにリキんだ若者もいなく、
大学のキャンパスは
虚しげな空気が漂ってました。
それにしても、
「30歳を過ぎた奴らは信じるな」
とはなんて武張ったスタンスだろう?
今ちょうど20代の、
いわゆる「Z世代」の若者が、
自分たちより上の世代には、
もはやあまり眼中にいれていない、
そのクールさとはぜんぜん真逆ですね。
70年代に青春を謳歌した人たちは
今、60代から70代あたりかな?
彼らは今の自分たちを
どう感じているのだろう?
彼らが考えていたように
差別もなく、自由で、平等で、
戦争は消滅したでしょうか。
いやいや、そんな「進歩」は
まだまだ無理なようですね。
「人間はそんなに進歩する動物ではない」
それが私の信条かもしれません。
それから、年齢で他人を
信用するかしないかを決めるなんて、
ナンセンスですよね、やはり。
若い賢者もいれば、
年老いた愚人もいるだろうから。
ちなみに、
私が誰か他人を信用するしない?は
その人の本棚を基準にしがち(笑)。
本棚に自己啓発書がいっぱい
あるかどうかでしょうか。
Don't trust 自己啓発書(笑)。