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安心して、悲しみ苦しむこと

2ヶ月とちょっと前、こんなnoteを公開した。

つまるところ僕は自死遺族で、9年かけて乗り越えたよって話なのだが、公開してから多くの方よりメッセージをもらった。

「実は私も自死遺族で…」
「大切な人を突然亡くしたことがあって…」

何人かは直接お会いしてお話する中で、カミングアウトしてくださった方もいる。


その度に僕は、心から寄り添いたいと思いながらも言葉に詰まる。自死遺族当事者として、かけるべき言葉はまだ見つからない。


どれだけ想像したところで、あなたの悲しみや苦しみは、あなただけのものだからだ。
もちろん分かち合ったり、和らげたり、寄り添ったりはできる。だけど本質的にはあなただけのものだから、完全に手放すことはできない。


逆に言えば、誰かに奪われることもない
唯一無二のあなたを創る、大きく深い感情。


だから安心して、ちゃんと悲しんだり苦しんだらいいと思う。
大きな感情の波に飲まれる時、深い心の闇に潜り込んだ時、元の場所で待っている人がいれば安心して旅立てる。みんな、あなたのことを待ってる。


そうやって流れて潜って擦り減らして、手探りの中で掴んだものを持ち帰る。再生は再構築の日々なんだろう。


絶望も希望も、悲しみも喜びも表裏一体だ。

忘れることのできない悲しみが刻まれるように、心の底から震える喜びにも幾度も巡り会う。


生き続ける意志はあなた自身に託されている。あなたの人生は、あなたしか生きられないのだから。


僕はこれからも気高く、泥臭く、酸いも甘いも、辛いも苦いも噛み締めて生きていく。


いつか寿命が尽きた時には、笑顔で天国へ行き、思いっきりのビンタとそれ以上のハグで故人と再会するのだ。そう決めた。


とはいえまずは、ゆっくり悲しんで、遺された者同士寄り添って、温かい物を食べて、フカフカのお布団で寝て、気持ち良い朝日を浴びること。


そうして生きていることを実感できたら大丈夫。その時は僕とカフェに行きましょう。


母が大好きだったケーキとコーヒーを、お腹いっぱい味わえるのは生者の特権だから(笑)。

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丸山純平
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