上品で癒されドラマ/ きのう何食べた?
シロさんとケンジの暮らしは愛が溢れた思い遣りでいっぱい
小日向さんとジルベールのイチャイチャ、もう少し尺を増やして欲しい
きのう何食べた season2
season1、お正月スペシャル
劇場版を含めて
「何食べ」の魅力について
問わず語りです。
注)ネタバレがあります。
シロさんとケンジ、きちんと年を重ねていくから真実味がある
中年カップルのお話なので、同世代として2人の悩みがドンピシャに刺さる
中年から始まる老いとの向き合い方
年老いた両親の世話
墓じまい
考えなくてはいけない話題が共通している。これらの問題に加えて、シロさんとケンジは老後の生活に関するあれこれを丁寧に擦り合わせている
信頼しあう2人がこれからも一緒にいられるように
2人だけど2人じゃない
お互いの親と適度な距離を置き
自分の親にはこれまで以上に仲良く
2人が出会った頃は、食生活もキラキラしていた。ラザニアやチキンの香草パン粉焼きなど華やかなレシピ。恋人との非日常を過ごしていくうちに月日は流れ、家族として一緒にいることが日常となるシロさんとケンジ。
こんなに長く一緒にいるのお前だけだからな
シロさんからケンジへの言葉
(劇場版 きのう何食べた?より)
年々生活習慣や嗜好が変わる
(ラザニア)食べきれないから
ちょっとアッサリ目がいいな
煮込みメニューがいい
量も少なめ
夜に炭水化物は控えたい
変化は食事だけではない
少し前の2人なら、互いの不穏な様子から浮気を疑い、別れのサインでは...と心を砕いていた。
今、2人の心配は色恋によるもつれではなく互いの健康
立ちはだかるのは「死(病気)」
シロさん...死ぬの?
お前が病気なんじゃないかと思って...
怖かったよ
ケンジのセリフ「あの2人がちゃんと出会えてよかった」は小日向さんとジルベールを指している
その言葉はシロさんとケンジにも当てはまる。
シロさんの両親の気持ちから推測できる嫁姑問題
シロさんのご両親は真面目で優しい、素敵な2人。シロさんの特性を一生懸命理解しようとするお父さん、お母さん。お母さんはかつて、シロさんを案じるあまりに祈祷などにハマりお父さんや親戚に迷惑をかけてしまったらしい。
それを責めないお父さんの優しさ、お母さんに申し訳ないと思いながら勉学に励み弁護士になるシロさん。
やがて、優しいお母さんがついにケンジを自宅に招き入れる決心をする。息子の嫁、ならぬ恋人ケンジ。その場は温かく迎え入れるものの、その後寝込んでしまうエピソードがリアルだ。私も同じ立場なら、そうなると思う
特性をわかっていながらも
いざ肉眼で息子の横の恋人を見た時
私が認めてあげなくちゃ
せめて、私だけは理解してあげたい
頭ではわかっていても心の準備が必要
しかし、角度をかえて見てみると
これは特性の問題だけではなく
男女の結婚における嫁姑問題と重なる部分がある
どの母親にも、子供のパートナーはこんな人がいいなというぼんやりとした願望があるのではないか
優しい人がいい
気が強すぎるのはちょっと...
金遣いは荒くない方がいい etc
子供が連れてくるパートナーを100パーセント気に入ることは難しい
これからの時代、合わない嫁姑は、無理に会わなくてもいいんじゃないかな
子供のパートナーに我が家のルールを強いると争いになる。相手にも育った環境があるのだから
私には娘はいないが、「お嫁さんはよその家で育てられた大事な女性」として接するとよいと聞く。夫の母には「息子は結婚したら遠い親戚だと思っています」と云われた。ありがたい言葉。もちろん、本心かどうかはわからないが義理の母が第2の人生を謳歌している姿を見ると言行一致している
息子には、これから遠い親戚だと思って健全な距離を取りたい。
気安い人に気付かされる自分の立ち位置
カミングアウトの難しさ。
社会全体の認識がもっと当たり前になってくれないと困る
何食べシリーズに登場する佳代子さん一家。佳代子さんはシロさんの貴重なスーパー友達であり、料理仲間。職場ではカミングアウトしていないシロさんだが、佳代子さんといる時は自然体、カミングアウト済みの仲だから素のシロさんに出会える。この2人を見ていると、付き合いの長さは関係ない「気安い仲間」の有り難みを実感する
佳代子さんは良くも悪くも気安い、大雑把な人だ。シロさんとの出会いもそう。気安く男性を自宅に招き入れ、騒いだあげくアクシデント的にゲイばれを誘発させて、速攻で口を割る。実生活では私が仲良くならないタイプだ。
しかし、佳代子さんの気安さはシロさんの交友関係を拡げている。ゲイ友の小日向さんを紹介したり、家族の悩みを配慮なしで打ち明ける。シロさんにとってはゲイである自分がそうじゃない家族の本音を聞ける貴重な場だ。佳代子さんのセリフで印象深かったのが、シロさんが実母への愚痴を言い、それに対する返答だ
「筧さんのお母さん凄いじゃない、息子をちゃんと認めてる。私は他人だもん、ミチル(娘)がそうだって言ったら、ねぇ...」
気安さ大爆発キャンペーンで放出される時。前半の「息子を認めてる」まではデフォルトで言えるが、「自分なら難しい」と破竹の勢いで言える大雑把さ
だって他人だもん
悩みや秘め事を言う相手は予測がつかない時がある。そんなリアルを教えてくれる何食べは素晴らしい。
日常のあるあるが面白い
何食べの魅力は沢山あるが、紹介される料理の美味しそうなことは言うまでもない。しかも、頑張ったら私にも作れそうなレシピ。今年中にカレイの煮付けは作ってみたいと思っている。小日向さんのレシピも格安で食材が手に入れば挑戦したい。
先日の回は年越しからのお正月編。
小日向さん家の高級お取り寄せお節に関するやり取りが琴線に触れた。
私はお節があまり好きではない。味が濃いめだし、手間がかかる割には激烈に美味しいわけでもない。そんなわけで、毎年どこかのお節を取り寄せて縁起物をいただいている。ジルベール航がお節でテンション下がっているのが共感だった。毎年、ジルベールのために津々浦々の高級お節を選ぶ小日向さんの愛と礼節にはほっこり。(さすがの小日向さんもお節は手作りしないと分かり安堵する、ぐうたら主婦)
お節って何処の食べても、美味しいけど毎年ココにしようってならない
今年のお節どうしようかな
Junko Summer