日常生活でできるメタ認知トレーニング
私は20代のときにメタ認知を習得して、人生が180度好転しました。
その時に毎日やっていたことは、日常生活でできるメタ認知トレーニングです。特別なものを用意する必要もなく、誰でもどんな時でもできるので、ぜひやってみてください。
「メタ認知ってなに?」
「知ってはいるけどまず最初に何をすればいいか分からない」
という方は、まずはこちらの記事から読んでいただければと思います。
メタ認知的活動のプロセス
メタ認知トレーニングを実践する前に、メタ認知を習得している人がどのようにメタ認知的活動を行っているかというプロセスを知っておく必要があります。
なぜなら、トレーニングの際にそのプロセスを意識して使わなければならないからです。
メタ認知はメタ認知的知識とメタ認知的活動という二つのカテゴリーに分けられます。さらに、メタ認知的活動にはモニタリング(観察)とコントロール(調整)があります。
メタ認知を習得している人は「メタ認知的知識」を使いながら「モニタリング」と「コントロール」を循環させています。
図にすると下のようになります。
「メタ認知的知識」は、脳内の辞書と捉えるようにしています。
この辞書は自分の脳内で作っているので、自分の性格や価値観が反映されています。なので、最初から辞書に正しい認知の知識が書いてあるわけではなく、歪んだ認知(認知バイアス)によって間違っていることもあります。
その間違いをモニタリングとコントロールによって修正し、修正した知識が再び辞書に記されます。
そうやって、「メタ認知的知識」の辞書は「メタ認知的活動(モニタリングとコントロール)」によってどんどん質が良くなり、次のメタ認知的活動に活かされていくというわけです。
メタ認知トレーニングの実践
日常生活で行えるメタ認知トレーニングは3ステップあります。
紙とペンさえあれば、特別な準備は必要ありません。
すぐに実践できるのでやってみてください。
1. 毎日日記を書く
これは私が最も重要視していることです。
なぜなら、日記を書くことによって感情が落ち着き、効率よく自分を客観視できるからです。
メタ認知習得のためには、冷静に自分を客観視する習慣を身につけなければいけません。逆に日記を書く習慣さえ身につけば、この後のトレーニングは勝手にうまくいくような気がします。
日記の書き方は、「今日あった出来事」「その時とった行動」「その時の感情」この3つをできるだけ書くようにしてください。
小学校の日記のような感じでありのまま書いたらOKです。
日記を書き溜めていくことで、自分の性格や考え方、認知の癖を知ることができます。
「何かわからないけど悲しい、イライラする」というようなときは丁寧に書かなくていいので、ありのまま日記に書いてみます。
あとで読み返してみると「私はこういうときイライラしやすいんだな」と自分を冷静に分析することができるようになります。(モニタリング)
余裕があれば、「次に同じようなことが起こった時はどう対処すればいいか」と解決策を考えてみます。(コントロール)
考えたらそれも日記に書いておいてください。
2. 他者と関わりながら相手を観察する
日常の中で他者と全く関わらない日はほとんどないと思います。
親や子供、友達、会社の同僚、上司など、誰でも大丈夫です。
他者と関わりながら相手を観察することで、「自分とは違う長所や短所、価値観を持っていること」「相手が自分に求めていること」「自分が相手に求めていること」を知ることができます。
その時、相手を観察しながら、自分自身も観察します。
相手の状況と自分の状況、相手の気持ちと自分の気持ちが違っていることを認識できればOKです。
また、その場で冷静に理解や対処ができなくても問題ありません。
冷静になってから、今日あった出来事を日記に書きます。
このトレーニングを積むと、他者への理解と自分への理解がより深まります。さらに、アンガーマネジメント(怒りのコントロール)の効果も高まります。
3. 解決策を考えて行動してみる
できれば早いうちに日記に書いた解決策を試してみてください。
一度ですんなり解決することもあれば、失敗することもあります。
失敗してもまた別の解決策を考えて、実践します。
このステップを繰り返し行ううちに、今まで悩んでいた問題が解決できるようになるはずです。
実践に慣れてくると、モニタリングとコントロールの循環スピードも上がってきて、解決できることが格段に増えてきます。
慣れるまで1〜3のステップを毎日繰り返し行ってみてください。
さいごに
今回は、日常の中でできるメタ認知トレーニングをお伝えしました。
私は上記のトレーニングを約5年くらい続けました。
今では日記を書かなくても頭の中で全ての処理ができるようになり、確実に人生が上向きになりました。
ぜひ、みなさんも今回の記事を参考に実践してみてくださいね。