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村上春樹から、とてつもないエネルギーを取り込む

昨日私は久々に物凄い衝撃を受けたんですよ。朝8時50分ごろにJR津田沼の駅周辺を歩いていたら、大型書店が揃いも揃って開店時間前倒しで開いていて「え?なんで?」

理由は村上春樹氏の6年ぶりの新刊発売。

1冊で100万部売っている作家、累計100万部越えの作家はいるけれど、発売日に1時間も開店を早めて売ってもらえる作家などいないですよ。書店でコーナー作って売っているのはもちろんだけれど、店先と駅の真ん前にデスク出しての山積み販売。飛ぶように売れていく。村上春樹の凄さに呆然。

私はハルキストではないけれど、村上春樹という人のパワーを取り込みたくて思わず「1冊ください」

自分の作品が書店とネットで売れに売れていく。物凄いお金をかけて広告も出る。インタビュー依頼もどんどん来る。日本だけではなく世界でも売れる。そんな状況に本人はどう思っているのだろう? どんな景色なんだろう? 

みなさん、想像したことがありますか? 自分の存在が大型書店である上場企業を動かしていくということを。

ところで。

読み方。あゝ面白かった!と読んで終わるのもいいけれど、この1作品が日本と世界と経済と人の心を動かしているんだと思いながら読むのとではパワーの受け取り方が全然違う。

村上春樹という人は面白い方法で書き直しをする人なんです。作品を書いてしばらく寝かせて、その後原稿を引っ張り出し、今度は英文に書き直す。すると、ムダな部分をザクザクと削いでいけるそう。再び日本語で書き直す。で、完成。

こういう書き方や直し方をするからアメリカ小説を巧みに利用した文体だって大江健三郎に言われたのですけれどね。

世界的な作家になり、今さら村上春樹が芥川賞の候補になることはないだろうけれど、2回候補にあがって彼に賞を渡さなかったのは日本文学界の最大の落ち度のひとつだったと私は思ったり。

兎にも角にも日本が世界に誇る作家です。ノーベル文学賞、是非取って欲しいと私は心から願っています。

しかしまぁ、凄いな~村上さん。世の中には、どんなに大金を積んだって買えない才能と運を持って生まれた人っているんですよね。彼のように。

私もガンバロっと。村上さん、本からエネルギーくださいね!

山下純子

#わたしの本棚  

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