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長編小説【三寒死温】

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【note創作大賞2022/一次選考通過作】 死神から「死にゆく者の魂を癒やして欲しい」と頼まれた中年男が出会う、悲喜こもごもの人間模様。 【長編小説(中編連作)/文庫本換算:2…
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#人間ドラマ

長編小説【三寒死温】Vol.0 目次

死にゆく者の魂を癒やす。そんなことが、俺にできるのだろか・・・ 経験したことのない高熱に…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.1

プロローグ 樹齢百年は優に超えているであろう黒松の一枚板が、黒檀色の鈍い光を放っている。…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.2

第一話 人探しの得意な探偵 【第一章】気の利かない夢 縁側に続く障子戸を開けると、しっと…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.3

第一話 人探しの得意な探偵 【第二章】暗転と終幕 一室だけ洋風に設えられた広い居間には、…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.4

第一話 人探しの得意な探偵 【第三章】幻に恋する日々 「オミナエシ化粧品の小澤 菊枝です。…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.9

第二話 律儀な看護師の旦那 【第一章】用意していた台詞を飲み込む どんよりとした花曇りの…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.10

第二話 律儀な看護師の旦那 【第二章】慈善事業を勘違いしている 現場に着くと、二人いるはずの保護者も一人しかいなかった。 PTAとて強制ではない以上、場合によってはこのようなケースが出てしまうのも仕方がない。早めに来てよかったと思いながら、私は一人だけで信号機の前に立っていた保護者の男性に「遅くなりました」と声を掛け、横断歩道を渡って反対側の信号機の下についた。 保護者の男性はちらりと私を一瞥しただけで、特に何も言わなかった。 会釈の一つもないのかと思ったが、そういえば

長編小説【三寒死温】Vol.11

第二話 律儀な看護師の旦那 【第三章】「少年A」と呟いていた 私とその青年は、食堂に整然…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.12

第二話 律儀な看護師の旦那 【第四章】数え上げたらキリがない それは、私に孫ができて一年…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.13

第二話 律儀な看護師の旦那 【第五章】溺れる者は藁をも掴む 小さなため息を吐きながら、私…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.14

第二話 律儀な看護師の旦那 【第六章】「友人A」と呼んでおきましょうか 毎年受けている定…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.15

第二話 律儀な看護師の旦那 【第七章】いい人、いい人、どうでもいい人 最初のうち、私は青…

中村 十二
2年前
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長編小説【三寒死温】Vol.23(完)

エピローグ(最終話) 樹齢百年は優に超えているであろう黒松の一枚板が、黒檀色の鈍い光を放…

中村 十二
2年前
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