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イライラの原因は自己欺瞞(自己への裏切り)だった〜日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則
皆さんは、人間関係でイライラしてしまう頻度はどれくらいでしょうか?
自分は数えてはいませんが・・・毎日とは言わないまでも、週に数回はあります。率で言うと、家族(夫婦関係)でのイライラが多い気がします。
本書は、そんな人間関係のイライラ発生のプロセスを明らかにし、それを防止するための方法を小説形式で解説してくれる1冊。
日常の小さなイライラって(自分もそうでしたが)相手が変わらない限りなくなることはない、と思い込んでしまっている人ほど読んでほしい一冊です。
簡単なあらすじ
主人公のリョウは、部下の吉本や妻のユキにイライラしてばかり。
とある喫茶店で、吉本を呼びつけて説教をしていたところ、偶然、経営コンサルタントの岡山と出会います。
この岡山、本書のタイトルにもある人間関係における「箱」がイライラを作り出している原因であることをよく知っている人物で、リョウに対してそのことを説いていきます。
リョウは妻の死産や確執のあった父親との和解を通し、徐々に人間的に成長していく・・・という流れ。
イライラの原因は「自己欺瞞」
これが、本書で提示される仮説です。
タイトルの「箱」は自己欺瞞(自己への裏切り)の例えで、箱に入っているとイライラが循環・増幅してしまうので、箱から早く出ましょう、と言うのが本書の主張。
っていっても、いきなり自己欺瞞とか自己への裏切りとか言われてもイミフ、ですよね。
何か、最近皆さんが対人関係でイライラしたことを思い出してください。
・妻(旦那)が洗濯物なり食器をそのままにして片付けてない
・友人がゴミを片付けない
・部下が遅刻してきた
・上司に仕事を無茶振りされた
多分、大量に思いつきますよねw
上の例だけ見ても、全部、悪いのは「他人(外部)」にありそうに見えます。
でも、本当に原因は自分の外、なのでしょうか?
今度は一番上のパートナーの片付けないことにスポットを当てて再考してみます。自分の機嫌の良い時や、相手が大変な状況だと分かる時も、同じようにイライラするでしょうか?多分、しませんよね。
彼(彼女)も仕事や育児で疲れてるだろうから、自分が代わりに片付けよう、といったことを思うのではないでしょうか。
一方で、自分に余裕がなかったり、本書で言う、相手を「もの」としてみているときには、一瞬、自分で片付けようという考えに至ったとしても(至らなくても)、それをやらない=自己への裏切り をしてしまうと、以降の思考は全て、自己の正当化になってしまいます。
・疲れてるんだ
・自分の方が忙しいんだ
・自分の分担じゃないし
・すでに十二分に貢献してる
といった考えが頭を支配すると思います。悪いスパイラルで、こうった自己の正当化の考えが頭を支配すると、今度は相手のことを
・悪い
・だらしない
・文句ばっかり
・お礼も言わない
と相手を非難する思いも頭を支配し始めます。
毎回言語化までできていないにせよ、イライラしているときによく脳の中でリフレインされるフレーズばかりじゃないですか?
解決策は箱の中にいる自分を認識することと自己欺瞞への気づき
じゃあ、結局どうすればいいのか?
まずは、自分が箱の中にいるということを認識することがスタートになります。
何事も、現状の認識が大事ですし、箱の存在に気づきもしなければ、脱出のしようもない。
次に、箱から脱出するには自己欺瞞をしないことです。
イライラの1歩手前、自己正当化を始める前に自分に嘘をつかず、心に湧いたアクションを取ること。
もしかしたら疲れていて大変、面倒ということもあるかもしれません、
人間、波がありますからいつだって箱から脱出できているとは限りません。
でも、
・ちょっと疲れたり苦労したとしても、イライラせず快適に過ごせる状態
・ちょっとした面倒からは逃れたけど、イライラが頭を支配している状態
トータルではどちらが良いかと聞かれれば、自分は間違いなく前者を選択します。
優先席で席を譲る、人にお礼を言う、部屋を片付ける。
まずは、小さなことからでも良いと思います。
思いついたところから、心の声に従ってみるのはいかがでしょうか?