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その8 『saiaku』な一斉指導のパターン(856文字)

1 はじめに


 現学習指導要領では『主体的・対話的で深い学び』のある授業が求められています。
 『サイアク』な一斉指導というものが、今なお行われている事実が、学校現場にはあります。
 一斉指導が、すべてアクでは、ありません。

 一斉指導のスタイルをとりながらも、対話的な学びを目指す授業もあるでしょう。 
 一斉指導の形で伝えなければならない指導もあるでしょう。

 今回は、今の時代、今の社会、今の学習指導要領から考えて、問題と思われることを取り上げました。

2 『サイアク』な事例
⚪︎ 先生が「今日のめあては、⚪︎⚪︎です。」と一方的に言う。
⚪︎ 子どもたちは、先生の書いた板書を黙々と写す。

⚪︎ 先生の発問に、一人の子どもだけが答える。
 その発言を他の子ども達が聞いていなくても、先生にとって大事なワードであれば、授業は進んでいく。

⚪︎ 学習指導案のプラン通りに先生のペースで授業が進んでいく。
⚪︎ハンドサインを使って、多数派と思われる子ども達を、先生がなんとなく把握して授業が進んでいく。

⚪︎ 学習指導案にない、子どもから出た考え方・解き方は、先生に取り上げてもらえない。
⚪︎ 先生が望む子どもの発言は、先生がリボイスする。

⚪︎ 先生が代弁する解き方や考え方にのみ則って、問題を解かなければならない。
⚪︎ 先生の板書を一字一句書き写さなければならない。

⚪︎ 練習問題で、わからずに手を止める子どもは、先生に注意される。
⚪︎ 何人かのわかった子どもの発言が、その授業の「まとめ」になる。

3 おわりに
 このような授業は、未だに教育現場では健在です。残念です。

 note『その7』で書いたことと少し関係しますが、このような授業のおかげで

⚪︎ わからない子は、絶対にわかるようにならない。
⚪︎ 授業嫌い、勉強嫌いになる。
⚪︎ 学校嫌いになる。
⚪︎ 自己肯定感が下がる。

⚪︎ 「わからない」ことは、悪いことだと思うようになる。
⚪︎ 子どもの中に優劣の感情が芽生える。

等という、『大きな問題』を引き起こしているのではないでしょうか。

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