漢字学習の抵抗感を防ぐために
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルです。
花粉症が本当につらいです…おすすめの食事などあれば、教えてください(笑)
さて、成績低迷からの脱却を図るためには、「子ども目線」に立つことが重要であると記してきました。算数では、基本問題の定着を図るために、「なぜ?」「どうして?」と解法を説明させることやそうした指導を行うこと、抽象概念ではなく、具体概念で指導する重要性を述べてきました。
今回は「子ども目線」での漢字学習について記したいと思います。
国語力といわれると、読解をイメージされる方も多いと思いますが、これは大きな間違いです。日本語は漢字が積み重なり、熟語となります。熟語と品詞が積み重なり、文となります。文が積み重なり、文章となります。入口の漢字が理解できないと、文章を読むことはできません。
英語に照らし合わせると、
漢字→アルファベット
熟語→単語
文→文法(this is a pen など)
文章→長文読解
みなさんも、大学受験の時は必死に単語帳を覚えたのではないでしょうか。
アルファベットや単語を知らなければ、長文読解を解くことは不可能。
国語も同じです。
漢字や熟語を知らなければ、文章を読み解くことは絶対にできません。
そこで、国語力の強化には漢字と熟語は必須アイテムなのです。
しかし、漢字学習は大手塾の授業では扱われません。家庭学習に任せっきりです。なので、漢字学習に苦戦しているご家庭は意外と多いです。
では、どのようにして漢字学習を効果的に進めていけばよいのでしょうか。その一端について、ご紹介します。
まず、重要なのがここでも「子ども目線」に立つこと。
大人が思っている以上に、子どもは書くことが苦手です。
大人は言葉を知っています。文章を読んだ経験も豊富なので、書くこと対するアレルギーが少ないです。しかし、子どもは言葉を知りません。文章を読んだ経験もまだまだ足りないので、書くことに対するアレルギーがあります。そのような状況で、いきなり30回練習しなさいという指導は乱暴です。
そこで大切な学習法が、「音読」と「指書き」です。
子どもは読むことは好きです。そして、読むことで脳が活性化され、学習効果にもつながります。また、音読が上手だと褒めることもできます。まさに、一石二鳥なのです。また、書くことに対する抵抗感を取り除くために、漢字を覚えるまで指で書く練習を繰り返します。こうすることで、30回も書き練習せずとも、スムーズに覚えることができます。
この2つの作業を行ったうえで、確認テストの意味合いで本番の書き練習をさせてみてください。この勉強法は30回書かせて練習する学習法よりも、長期の定着につながります。指書き学習法で1か月後に同じ問題を解かせたときの正答率が80パーセントであるのに対し、30回書き練習法では50パーセントしか正答率が確保できませんでした。まさに、長期記憶にも有効なのです。
学習で大切な姿勢は「いきなり書かせる」「いきなり解かせる」を極力避けること。段階を踏んでいくことが、成績低迷脱却のカギです。次回は言語事項について説明します。
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