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「冬萌えに憂いあり」*言の葉Days365*1/20

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冬萌や憎き思い出疼ぎて

         森八七菜

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*冬萌*
(ふゆもえ)
冬の季語

冬枯れの中
緑の芽や蕾が膨らむ様子
春を待つ植物の姿をいいます

「萌える」は芽生えを示し
そこから「兆し」という意味も持ちます


*疼ぐ*
(ひいらぐ)

「ひりひり」「ずきずき」痛む
うずくという意味

「疼ぐ」の語源は
「柊木ヒイラギ」の葉の
鋭いトゲに触ると
ひりひりと痛むことに由来している

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「あずき休暇」の明けた朝

週末の冷え方を思えば
すこしだけ暖かで

夜のうちに降った
雨のせいなのか

夜明け前の匂いに
「春」の兆しを感じる

けれど…

兆しを感じる体は
それとは裏腹に重く

心は不機嫌で
一言でいうなれば

「不調」
そんな言葉がピッタリとくる


「大寒」の朝だというのに
この暖かさ…

これからが冬本番
ではないのだろうか?

不機嫌な心の独り言が
次から次へと
滑らかにはじまる


そんな自分を自分で
なだめるように

週のはじめの朝は
いつものように明けてゆく


先週の17日は
「冬土用」ということもあり

もしかすると
関係しているのかもしれない
この「不調」と…


そんな朝には
憂いのある俳句が浮かぶようで

その憂いを
どうにかしょうと

「冬萌え」
そんな希望の季語を
詠んでみました


街角の桜の枝を見上げると

しっかりと蕾を膨らませ
その中には
「春」の色の花弁が収まっており

瘡蓋(かさぶた)のような
木膚を押して
時が来れば
叩き割る覚悟の気迫さえ感じます

そんな小さな蕾の
生きるチカラの迫力に

ふと
「痛み」を感じるのは
わたくしだけでしょうか…


「冬萌えて」

開くときの不安や痛みは

薄氷(うすらい)の
割れる痛みに似て


「春」という季節は

すこしだけ残酷な痛みを
生きとし生けるものに
平等に与えてから

「春」という
魔法をかけるのかもしれません

「春」

辛くて哀しい疼ぎが
訪れの兆し

新たに成る
それが「春」という
意味なのかもしれません



ここまで書き終えて


「えっ?」

「今日は大寒でしょ?」

「冬支度したところじゃなかった?」


また心の独り言がはじまり

こちらの独り言の主は
「不調」とは裏腹に

勢いがあり
とても元気です💧



霞んだ心に
この曲を聞きながら

温かい珈琲をいただきます
すこしは「シャキッ」とするでしょう

そして独り言の主には
甘いものを…


いつもありがとうございます

素敵な午後を…

深謝☘


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参考資料

「ふうちゃん様 イラストより」
素敵なイラスト
いつもありがとうございます☘


「季語歳時記」


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