3分で教えます!! 大学入試の『国語』の問題の解き方について
1 はじめに
日曜ドラマの「ドラゴン桜」が面白かったので、何か受験テクニック的な記事を書きたいと思いました。『英語』はすでに書いたので、今回は『国語』をnoteに書いてみようと思います。
ちなみに私のセンター国語は200点中189点でした(どの模試よりも、本番のセンター試験で一番点数がとれたので憶えています)。
公務員試験もいくつか受けましたが、文章読解は得意でした(数的推理とかは苦手です)。
私の個人的な方法であり、大学入学共通テストで参考になるか分かりませんが、読んでいただけるとうれしいです。
2 センター試験など選択式問題の解き方
私は、小説や評論については、まず問題から読んでいました。一番重要なのは、何を選べばよいかです。
「問1 アの●●について、この時の▲▲の◼️に対する心情として最も適切なものを選びなさい」という問題だとします。正しいものを選ぶ問題なので、問1に◯をまず書きます。
次に、小説(又は評論)の文章にある●●を探して(アと線があるのですぐ見つかるはず)、●●のそばに「この時の▲▲の◼️に対する心情」とメモしておきます。▲▲や◼️が何なのかはこの段階では分かりません。
問題に戻り、各選択肢を見ます。
「心情」を尋ねる問題なので、「悲しい」「嬉しい」「楽しい」「怒った」とかキーワードを、丸で囲むなどしてチェックします。
その理由(…ので、…ため、…と思い)にも線を引いておきます。
他の問題文も同様に「下見」をして、小説(又は評論)の文章を見る前に「下ごしらえ」をしておきます。
「下ごしらえ」を終えて、小説(又は評論)を読み始めますが、アが見えてきてメモがあるので、メモの内容に注目して読み、アの前後の文章にある「▲▲の◼️に対する心情」が分かりそうな文章に線を引きます。
選択肢を見て、一番近いものを選びます。不正解だと思った肢に×を書くとともに、×と思った箇所にも波線を引き、×を書きます。
正解だと思った肢は◯を書きます。
微妙な肢には△を書きますが、△の中に◯と×のどちら寄りかを書きます。△と思った箇所にも波線を引き、?を書きます。
選択肢の中から一番◯に近い肢を選択します。基本的には消去法で正解を導きます。例えば、5択問題だと4つの肢が×で、1つの肢が△なら、△の肢が正解です。
選択式問題のポイントは、「読解力」と「論理力」を鍛えて、明確に×と書ける肢を多くすることです。また20分で解けるよう「文章を読むスピード」も上げる必要があります。
そのためには、模試や過去問の問題を多く解いて慣れることです。解いた後に答え合わせをしますが、私は間違えた問題と迷いに迷った問題だけ「解説」を見ていました。自分が引いた波線を見ながら、どうして×と判断できなかったのか(この肢を間違えて選んだのか、選びかねなかったのか)を分析していました(「のみ」「だけ」「全て」など極端な肢は×になりやすいとかも、分析していると分かってきます)。
小説(又は評論)の問題は、一度やったものを再度やることはないため、模試等は鉛筆で書き汚して本気で解いてました。
「論理力」が足りないと思ったら、大型書店に行き、『国語』の問題の解き方を書いた本を立ち読みしていました。『国語』については、じっくり読んだ参考書等はありません。
センター形式の問題を時間内に多く解いて訓練するのが、一番力が身に付くと思います。
本気で問題を解いていたため、印象に残った作品(文章)は憶えてました。
大学生になってから読んだ「天皇の逝く国で(ノーマ・フィールド著)」とか、内容に偏りがあるため賛同できなくても、名作だと思えるものがありました。
大学入試に出題されたからといって、特定の新聞を読む必要はないと思います。「思想」によって優劣を競うのではなく、「能力」によって優劣を競うのが大学入試だからです。
私は高校時代はマンガしか読んでいなかったので、小説や文芸は大学時代に読みました。
大学での教養の講義(フランス文学など)を通じて読む機会もありました。
高校生の時は新聞はスポーツ欄しか読んでおらず、大学生の時は1社に偏らずに図書館で複数の新聞をざっと読んでいました(就活を始める半年前に、日経新聞の購読を開始しました)。
大学生になれば考えるための環境と時間があります。思想形成や自己分析のために、名作小説などを読んでみて、教養(リベラルアーツ)を磨くのもいいかもしれません。
3 二次試験など記述式問題の解き方
記述式問題も基本的に同じで、問題を見て(下見)、文章にメモをします。
記述式問題は、選択式問題で△を使って消去法で点を取ってきた人には厄介に思えます。
しかし、解答は小説(評論)の文章の中に書いてあるのは同じで、選択式問題で鍛えた「読解力」と「論理力」で記述式問題も対応できます。
問題を作成する委員(大学教授)は、小説(評論)の問題を作って解答を用意する際に「これを解答にしていいですか」と小説家(評論家)に確認することはしません。
そのため、問題と解答が公表された後に、小説家(評論家)から「この問題にその解答はおかしい」とクレームを言われる可能性があります。
問題作成委員がもし「私は有名大学の教授だから、私がこう思ったのでこれが正しいんだ」と言ってしまうと評判が地に落ちてしまいます。
よって、問題作成委員は問題に出した小説(評論)に書いてある文章を引用して「ここにこう、そこにそう書いている。だから、これが正しいんだ」と客観的に説明できる必要があります。
記述式問題のポイントは、読書感想文ではないということです。どんなに感動する独創的な文章を解答に書いても点数にはなりません。
問題に出ている小説(評論)の文章を引用して「これなら正解にせざるをえないでしょ」「これを書いたら点数をあげざるをえないよね」という解答を字数制限内で書きます。
記述式問題は部分点を積み上げていく点取りゲームなので、100点満点の解答にこだわる必要がありません。「問題作成委員の立場からすると、この問題なら文章を引用してこう解答せざるを得ない」という内容を書き、採点する問題作成委員が「そのとおりです」と答えるものであれば点数になります。
記述式問題で一番ダメなのは、独りよがりな感想を書くことと、分からないから白紙にすることです。どちらも問題作成委員との間でコミュニケーションをとれていません。
選択式問題でも「正解の肢」が100点満点の解答とは限りません。文章を書いた小説家(評論家)本人に確認をとっているわけではないからです。
5択問題だと、不正解の4肢が×(0点)なので、相対的な評価から、1肢が正解として◯になっているにすぎません。この肢は◯だから正解ではなく、他の肢が×でこの肢は×にできないのでこの肢が「正解の肢」という発想です。
選択式問題で訓練を積めば、その問題で明確な誤りである×がどんなものか分かるようになります。
記述式問題では、明確に誤りとは言えない△を書けば部分点を獲得でき、正解として用意されている◯を書けば満点を獲得できます。
記述式問題は、部分点でいいので、点数がとれれば勝ちです。問題を解くことを通じて問題作成委員とコミュニケーションをとり、完璧なら満点がとれます。
4 おわりに
『国語』の問題には「漢字」と「慣用句」が出ますが、これらは地道に憶えるしかありません。「漢字」には偏などの造りでクセがあり、「慣用句」も前後の文脈から分かる場合もあります。
「慣用句」は模試や過去問で選択を間違えることで憶えました。「漢字」は漢検などの定期テストを活用して憶えるのをオススメします(アプリも選択式問題には有効だと思います)。
最後に「古文」と「漢文」ですが、これらはどちらかと言うと『英語』の問題に近いです。『英語』よりも日本語に近いぶん楽勝です。私は『国語』の問題は「古文」「漢文」から解いていました。
「古文」は文章の構造が日本語と同じなので、単語や言葉を憶えればいいです(私はゴロ513のCDを何回も聞いて憶えました)。
「漢文」は文章の構造が英語に近いですが、単語は「漢字」の勉強をしていれば意味が分かるため、文法をメインに憶えればいいです。
両方とも『英語』に比べると、圧倒的に憶える量が少ないです。
「古文」や「漢文」は基本的に名作しか出題されないため、マンガを読むこともオススメです。
「古文」は「源氏物語」を扱ったマンガ、「漢文」は横山光輝先生の「史記」を読みました。おおまかなストーリー展開を知っているのは強みになります。
また、模試や過去問も解くべきです。「解説」は正解した問題も読みました。同じ問題も何回か解きました。名作が出題されるので、出題がカブることが多いからです。文章も短く単純で、小説(評論)の問題ほどテクニックに頼る必要がありませんでした。
以上が、私が大学入試の『国語』の問題を解くために使ったテクニックです。
今は塾講師系YouTuberの方が多くいるので、このレベルのテクニックはありふれたものかもしれませんが、参考になれば幸いです。「古文」対策用のマンガも、今なら「10分で分かる源氏物語」とか解説動画があると思うので、動画で代用できると思います。
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。