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ストーリーをどうコンテンツにするか?

読者を惹きつけるコンテンツとはどういうものでしょうか?

コンテンツ制作に携わる人間にとって、これは永遠のテーマです。

人を惹きつけるコンテンツって、大きく分けて2種類あると思うんです。

それは、「情報型」「共感型」です。

情報型とはたとえば、

・フリーランスがハマりやすい確定申告の落とし穴
・関東から日帰りで行ける秘境の温泉
・無印良品、注目の最新商品

みたいなものです。

読者はなにかしらの情報を求めるためにその記事を読む。記事の良し悪しはその情報の鮮度や正確さ、読者ニーズとの合致具合などで決まります。

一方の「共感型」は、一言でいえば「ストーリーを伴うコンテンツ」です。

たとえば、企業のブランディングを目的としたコンテンツ。

商品情報や業績に関する情報だけであれば、それは「情報型」ですが、「その商品にかける思い」や「創業までの経緯」なとが語られれば、自ずとストーリーが生まれます。

当然のことですが、人は情報そのものには共感できませんが、ストーリーには共感できます。
だからこそ、「共感型」コンテンツの肝はストーリーなのです。

そして、世の中は確実に「情報型」から「共感型」へとシフトしています。

おそらくすでに情報が溢れかえっていて、そもそも全く新しい情報というのも限られているし、僕たちもシンプルな情報というものをあまり必要としていません。

どちらかというと、その発信をしている人とか、その記事にまつわる経緯のようなストーリーに関心が向きがちです。

さっきの例で言えば、単に「関東日帰り圏の温泉」というだけでは読まない人も、「失恋で傷心したOLが癒された関東の日帰り温泉」の方が読むかもしれません。

この場合、もはや温泉に関する情報以上に、失恋に対する共感の方が読む動機づけになっているとも言えます。

あるいは、「マツコの知らない世界」。

ずっとおもしろいですよね。

あの番組は、表向きにはニッチ領域の専門家が最新事情を紹介するというコンセプトですが、実際には専門家のクレイジーさを楽しむ番組です。

実際、扱う題材以上に、専門家のクレイジーさが番組のおもしろさのを担っていると思います。これも情報より、人の持つストーリーへの関心が高まってる証左の一つです。

こうした共感型が求められるなか、コンテンツをつくる仕事に求められるのは、ストーリーをコンテンツ化する力です。

人間誰もが生きていれば、なにかしらのストーリーを持っています。けれど、何でもかんでも共感を呼ぶストーリーになるわけではありません。

ただ「朝起きて、朝食を食べて、歯磨きをして、身支度をして、出社する」というエピソードは全くコンテンツにはなりえませんが、たとえばそこに並々ならぬこだわりがあったらどうでしょうか。

僕の場合、子ども二人の身支度・食事と並行して、自分の身支度と家族の洗濯を毎日やっているわけですが、これをいかに毎日変わらぬルーティンで合理化させるかを毎日試行錯誤しています。

時間のかかるコーヒーのドリップやパンのトーストは先に仕掛けて、待ち時間に洗濯機を回す。娘がご飯を食べている間に髪を梳かしてあげる、みたいな感じです。

ここでは長くなるので書きませんが、こうした涙ぐましい努力を書いていったら、それなりのコンテンツになる気がします。

何が言いたいかというと、ストーリーとは一見些細なことでも、切り取り方や膨らませ方で、他人を喜ばせるものになり得るということなのです。

特に、自分の日常の話って、なかなかうまく切り取れないものです。なぜって、それがあまりにも当たり前で、他人にウケるものとはとても思わないからです。

そこに来て、編集者のような仕事では、いろいろ話を聞いて、さらに聞いて、本人が気づいていないような、些細なストーリーを引き出すことが大切だと思っています。そこに実は、宝が眠っているかもしれないからです。

情報型コンテンツが求められる世界は、情報の鮮度というわかりやすい尺度がありました。その反面、そうした情報にアクセスできる人も限られ、ある意味既得権益が物を言う世界でもありました。

共感型コンテンツの世界は違います。

誰もがコンテンツの種=ストーリーを持っています。あとは、それをうまく引き出せるかどうかだけです。僕自身は、そうしたストーリーをうまく引き出すお手伝いをしていきたいと思っています。


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