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読書録132 ファンキー加藤著「未完声」

見出しの画像は我が家のリビングの一番いい場所に展示されている家宝で、「サヨナラじゃない」の発売を記念したレコチョクの「最近、あなたが友情を感じた瞬間」というTwitter企画で選ばれてもらったサイン入りポスターなのだけれど、

これ、選んでくれたの加藤さんじゃないか?と、ずっと思っている。

不器用でうまくやり過ごせずに、いちいち壁にぶつかり、躓いても転げ回りながらも前進しつづける強い男。

とはいえ強さばかりではなく、弱さも迷いも隠さない優しい男。

BABY'Sを名乗る俺からしたらそんな印象なのが「ファンキー加藤」であり、この本のタイトル「未完声」というのはまさに「加藤節」ど真ん中なんだと思う。

「そのまんま東」をジャケットとPVに使った八王子出身の三人組を知ったのは、生まれ故郷の横浜を離れて、転勤で大阪に移ったばかりの頃だった。

当時の大阪のFMラジオでは、ファンモンとナイス橋本の二組がよくかかっていて、地元東神奈川から横浜線で一本の八王子出身の三人組の活躍は本当に励まされたし力強かった。

横浜に帰ってからは家族とライブにも通い、突っ走るように東京ドームで燃え尽きて、年月を経ての日本武道館でのファンモン復活。

BABY'Sとしての長い時間の裏側で、「ファンキー加藤」が感じていた事や起きていた出来事を、ファンモン名義とソロ名義の歌詞と共に加藤さん自身がかなりぶっちゃけて書いている本作は、やはり不器用でゴツゴツしているけれど、とびきり熱くて優しかった。

ソロ活動の時期は、モン吉さんのライブ中心に通っていた事もあり、二人のスタンスの違いや、それ故のユニゾンの魅力なんかも、なるほどと感じられたりもして楽しい。

きっと最後の最後まで「未完声」なんだろうなと、それでこそ「ファンキー加藤」なんだろうと思った。

BABY'S必読ですよ。

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