archive01 ゲームに関する覚書 1

一番影響を受けたテレビゲームはスーパー・ファミコン用のソフトでスクウェアから出た『ロマンシング・サガ』だと思う。ウィキペディアによると発売日は1992年1月28日 となっている。たしか記憶では発売日は何度か延期になって、当時ファミマガやファミ通などのゲーム雑誌の発売予定日欄をチェックして発売日の延期を知ると非常にガッカリしたのを覚えている。小学4年頃のこと、当時はゲームをプレイすることが唯一の楽しみだったかのように発売日を心待ちにしていた。

思えば、子供の頃は本当に多くの時間をゲームと共に過ごしていた。

もう一つ印象に残っているソフトは『真・女神転生』。こちらは発売日が1992年の10月30日 になっているが、発売日に購入したかどうかは覚えていない。ストーリーや音楽が暗く深刻で、子ども心に恐ろしい想いをしながらプレイしていたのを覚えてる。新宿や吉祥寺など、実在の地名が使われているのもリアルで恐ろしく思えた。

もう一つ挙げるとすれば、買いたいと思いながらなぜかずっと買わずにいた任天堂の『マリオカート』(発売日は1992年8月27日 )。実際に誕生日プレゼントとして買ってもらえることになっていたが、購入する直前にどういう理由で気が変わったのかは分からないが、パンプレストから出た『CBキャラウォーズ 失われたギャ~グ』を購入した。マリオカートは周りの皆が買うから自分はみんなとは違うものを買うんだという天邪鬼な気持ちだったのかもしれない。

そういえば、なぜ誕生日プレゼントに約一万円もする高価なゲームソフトを買ってもらえたのか。考えてみるとよく理由が分からない。

印象に残っている3本のゲームののいずれも偶然1992年の発売日で、僕が10歳頃の作品。

子どもの頃の思い出を振り返ると、ドストエフスキー『カラマーゾフ兄弟』の終盤で語られている次の台詞をいつも思い出す。

これからの人生にとって、何かすばらしい思い出、それも特に子供のころ、親の家にいるころに作られたすばらしい思い出以上に、尊く、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです。君たちは教育に関していろいろ話してもらうでしょうが、少年時代から大切に保たれた、何かそういう美しい神聖な思い出こそ、恐らく、最良の教育にほかならないのです。そういう思い出をたくさん集めて人生を作りあげるなら、その人はその後一生、救われるでしょう。

 (カラマーゾフの兄弟 : ドストエフスキー 作: 原卓也訳 : 新潮文庫,下巻P.493)

いろんなことを思い出す。

(2012.03.12)

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