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カリオストロの城

公開45周年記念上映、だそうで、大学生の娘と見て来ました。

娘も(私も)テレビでは何度も見ていたけれど、折角の機会なので「大きなスクリーン」で見ることに。

ストーリーは今更説明するほどでは無いけど、改めてじっくりと観て印象に残ったのは、
・セリフが少ない
・次元がめんどくさい彼女
・不二子とクラリスのやりとりは結構えげつない

セリフが少ない

と、言うか説明的なセリフが少ない。最初に五右衛門が登場するシーン、五右衛門も馬車のオジサンも会話は無く、篠突く雨の中ただ粛々と進んでいき、馬車を降りた際も特に言葉でのやりとりは無い。
娘曰く「今なら、スマホなりで『来て欲しい』旨のやり取りをしたり、馬車の上の五右衛門が(説明的)独り言を言ったり、降りた時には馬車のオジサンから声が掛かりそうだ。」
岡田斗司夫的に言うと「宮崎駿的演出」なのだろう。
特に映画の前半はセリフよりもルパン達の振る舞いでストーリーが進んでいく、と感じた。
その分後半はスピード感の為にも?説明的セリフが多かったかもしれない。

次元がめんどくさい彼女

焼け落ちたカリオストロ城を見て何かを思うルパン、なーーぁんにも言わないで一人感傷に浸っているルパンに相棒として業を煮やす次元。
ルパンの横にシケモク咥えて無言で座り、詰め寄って行き、プロレス技を掛ける次元(笑)
もうね、コント。
公開当時は「めんどくさい彼女」なんて言葉はなかったけど、今見ると正にそのムーブ。それにまたあのかっこいい声で「んっ💢」って詰め寄っていく。ギャップ萌えも追加で。
もう女性として見ていて「わかる、わかるよー次元。」である。なんで話してくれないの、と。(そうか、そういう時はプロレス技を掛ければ良いのか。。。)
前述の「セリフが少ない」の続きではあるが、少ない故次元の感情の揺れが想像されて面白いシーンだった。

不二子とクラリスのやりとりは結構えげつない

クラリスの部屋で不二子とクラリスの会話
「ルパンの恋人だったこともあるの」
「フラれたの?」
「まさか。フったのよ」
クラリスの「フラれたの?」、不二子を心配するようにも聞こえるけど、もうこの時点でルパンに対して好意を抱いている事を考えると、「あなたはあのルパンにフラれるような女なのか?」と聞いているようにもきこえる。
娘曰く「あそこは女のマウント取り合戦(怖)」
ただ、ラストシーンでルパンに暗闇に逆戻りしないよう諭されたクラリス、あの時点でクラリスは光の中で生きる事を選択して、クラリスもまた「ルパンをフった女」になったとも取れる訳で。


あれから4年、というカリオストロの城の本を持っていた。その後書きだったと思うが、宮崎駿氏がその後のクラリスについて、上手くカリオストロ公国を運営しているだろう、というような事が書いてあったかと記憶している。
なのできっとルパンはクラリスの結婚候補を秘密裏に調べて、相応しい男性と結ばれるように画策しただろうな、とか、クラリスももう孫がいるのかも知れない、その孫に「泥棒さん」のお話をしているのかも知れない。
きっとあれからルパンはクラリスの前に現れていないけれど、クラリスは新聞や今ならネットからルパンのサインをちゃんと読み取っているんだろうな、上映時小学生だった私とほんの少しだけ重ねながら見てしまう、そんな映画でした。

ーー
本日もありがとうございます。
寒くて寒くて、、寒いのは苦手。

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