投げだしたい気持ちとその気持ちの裏側
父の、ため息が聞こえる。
父の、ため息に上書きするかのように、私のため息。
同じ話しの繰り返し。
わかっている、
私だって、いつかは通る道。
買い物を届けると
『ベッドを移動させてくれよ!』と父。
「私これから、仕事なんだ」
………(聞こえないふり)
はあ〜、やっぱりか。
何をどう言っても、聞き入れないのである。
やるとなれば、周りがどんな状況であっても、我を通す人だった…。昔からだ。
ベッドを解体する、
ほこりで、咳がでる。
(喉がいたい)
敷いていたゴザをはがす。