【学級経営】”目立たない生徒”にどう接するか。
はじめに
先日、教員の方から次のような質問があった。
「いわゆる”目立たない子”にどう接しているか」というものである。
そのような生徒は無理に目立たせる必要はないが、やはり陰ながら自己肯定感が高まるようなコミュニケーションを積み重ねていくといいと思う。
そのような生徒が何かの場面で学級に大きな(良い)影響を与えることもあるからだ。
では、どのようにして自己肯定感を高めていくかだ。
今回は大きく4つの手段について述べていく。
①交換日記
まず一つ目は「交換日記」だ。
もし、交換日記を継続的に生徒とやりとりしているのであれば、それはとても有効なツールになるので、ぜひ大切にして継続してほしい。
そして、ある生徒が陰ながら掃除などを頑張っていたり、全体からは見えないところでとても善い行いをしていたら、それを交換日記のコメントで書いていこう。
例えば「今日は廊下の隅っこまでしっかり雑巾で拭き掃除をしていましたね。とても素晴らしいです。」などである。
このようなコメントが積み重なることによって、全体から目立たなくても自己肯定感が高まる。
また、その副次的な効果として、ご家庭にもそのことが伝わると保護者からも褒められ、また、ご家庭との信頼関係も深まっていく。
この交換日記があれば、その場で言えなくても、後で思い出して書くこともできるので、タイムマネージメントの観点からも有効だと感じている。
②学級通信
二つ目の手段は「学級通信」だ。
学級通信を定期的に発行している方は、この手段が有効だ。
特に意識して取り上げたいポイントは、学級に広めていきたい行いだ。
目立たない生徒が陰ながら、誰も見ていないようなところで善い行いをしていたら、その生徒の名前は載せなくていいので、その善い行いを描写して記述しよう。そのことによって、その行いをした生徒は自分のことだということが自分自身ではわかる。そうなれば、きっとその生徒の自己肯定感は高まるだろうし、他の生徒にとっても良いモデルとなり広まっていく可能性がある。
また、保護者もこの通信を読んでいれば、善い行いをした生徒との会話のネタになり、家庭においての嬉しい話題になるだろう。
また、もし、別の生徒が仲間の善いところなどを交換日記などに書いていたら、それも名前を伏せてでもいいので、学級通信で取り上げよう。
また、担任からの補足として「このように仲間の良いところを発見して表現できることは素敵ですね」ということも添えておこう。
そうすることによって、次の日から仲間の良いところを書いた交換日記も増えて広まっていく。このようなポジティブナ雰囲気はクラスをとてもいい方向へと促してくれる。ぜひ、学級通信と交換日記をリンクさせていこう。
③面談など
3つ目は、面談などの場面において褒めることだ。
それまでにしっかりその生徒の良いところを把握しておいて、それを面談でたくさん伝えていこう。
ただ、面談は保護者面談も含めて年間に数回しかないので、回数の面では少ない感じがする。ただ、面と向かっていい所を伝えられるチャンスなのでしっかり活用しよう。
いちおう、もう一つ、学活の時間などを使ってクラス全員の自己肯定感があがる取り組みがあるのだが、これはまた後日の記事で紹介したいと思う。
おわりに
以上のように、自己肯定感を高める取り組みを積み重ねながら、”目立たない生徒”が目立つことに対しても抵抗がなくなってきているのならば、クラス全体の前でも名前を挙げて褒めるということがあっても良いと思う。
そのように自分が目立つことに対して恐怖心がないということは、自分についても、そしてクラスに対しても肯定的な感覚があるということでもある。
ぜひ、そのようなクラスを目指して、日々の積み重ねをしていこう。
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