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やっぱり、「ぬけまいる」(朝井まかて)

今読み直しましたが、やはりスキです。

数年前読んだ時は、朝井まかて先生の事を存じませんでしたが、
直感で、間違いない、と手に取り、
読んでみて、この先生はくるなー、
と思いました。

各自事情ありアラサー(元)江戸小町の、
全てを投げ打ってのバッドガールズ旅。

プロットで、もう嬉しい。
登場人物もみんな魅力的。

かつ、小説技法としても、
一旦ヒキを作り、続きは!と思わせながら、
そのちょっと先の着地点から、本人目線での記憶の整理という形で語る、
という書き方により、
場面がよりドラマ的にクリアになりつつ、心情が寄り添うという…これは若手らしからぬ剛腕!ステキ。

ドタンバタンをリアルタイムで描いたら、俯瞰でまとめるほど、物語臭くなりますもんね。

読んでわりとすぐドラマ化され、
内心盛り上がり、
子育て中の唯一のワガママとしてリアルタイム視聴に励んでましたが、
秀逸な描き方も、魅力的な登場人物もしっかり再現できていて、嬉しかったです。

特に、三人娘のセンター、お蝶さん役の田中麗奈さんが素晴らしい!
いつまでも見ていたくなるような生命力と可愛らしさに溢れていて、
勝手に代表作だと思っています。

ケンカもハッタリも老化も、
ぜーんぶ儲けと自身の綺羅にしちゃう
スーパー伊達女なのに、

お以乃さん、お志花さんとの
温かい関係のつなぎ方や、
ついつい親切する事への照れに、キュンとします。

そして見た目、最強キュート。

そのお蝶さんが、
ダブル「舘さま」
(舘ひろしさんと、宮舘涼太さん)
に、絡み引きずりまわすという、
相手役も最高。

舘ひろしさんは、弱気で繊細な役から溢れ出す枯れた魅力がヤバい、おくれ毛白髪交じりちょんまげセクシー。

宮舘涼太さんは、チャーミングでいなせな江戸の関西人そのもので、顔が合いすぎてそのものなんです(語彙消失)

とっても楽しませて頂いた、この一作。

何度でも読み直したいシーンがたくさんあるので、きちんと本は手元に置いておきたいと思います。

ドラマも、いつかお正月あたりに再放送してくれないですかねー。
滝沢社長の勇姿も見られ、みんな喜ぶと思うんですけど。






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