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南江 幾乃
2024年6月4日 01:34
昔、義母は小さな呉服店を一人で営んでいた。利発で、明るく、いつも店をのぞけば、笑顔で、「よく、きたね。 こっちへ来てコーヒーを飲んでいきなさい。 雨に濡れるから早くお店に入って」と、たとえ、他に客がいても私達を丁寧に迎え入れてくれた。なぜか、訪れる日は雨の日が多かった。 数年前から、日常生活に支障が出始め、養護老人ホームに入所した。まだ、自由に面会ができていた頃は、今まで
2024年6月27日 10:35
朝起きる。いつものようにカーテンを開き、窓から庭を見る。と、一輪の小さなピンク色の花が咲いている。「ん?何?」ナント、コスモスが咲いている。そういえば、二か月前に道の駅で買った苗だった。この秋に咲くだろうと鉢に移していたものだった。まだ6月。なのに、咲く?秋桜?夏桜になっちゃたなあ。まあ、どっちでもいいけど、今咲くと秋には咲かないんだろうなあ。一輪の花が咲くことを、日に日