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自分を大きく見せようとしないこと

新入社員、中途入社社員にありがちなこと。
それは自分を大きく見せようとすることです。

①他の人の会話に入り、「それはですね…」といきなり言い出す新人。
そんな新人がいます。それは親切心からですか。
なぜあなたは、突然声を上げたのですか。自問してみてください。
会話のメンバーでもなく、あなたに振られた質問でもなく、尋ねられたことでもないあなたは、なぜ口を挟んだのですか。

②報告書で難しい言葉を使いたがる新人。
報告書を書くことも増えてくることでしょう。
報告書を書くとき、難しい言葉を使いたがる人がいます。
同じような意味合いで、「言葉遊び」があります。
一言で済むことを、婉曲に歪曲に言いまわすのです。
結局、何が言いたいのかわかりません。
報告書に求められる内容とは関係ない内容を書くこともあります。

それは自分のことを物知りに見せたいからですか?
他のことにも目配りできることを言いたいのですか?

そんなあなたを微笑ましく見守ってくれる人もいるでしょう。
しかし、それはしてはいけない行為です。
わたしならこう思います。
でしゃばりめ。きっといつか商談の大事なときに口をはさんで墓穴を掘るかもしれないな。難しい言葉を使って、何が言いたいかわからない。
賢い人、空気を読む人は、そんなことはしません。
本当に必要なときに、求められる回答をします。
難しいことをやさしい言葉に置換え、起きていることを簡潔にまとめることが出来る人が賢い人です。
わからないときは、わかりませんと言いましょう。それで良いのです。
だって新人なのですから。

採用と教育を担当してきた私が言いたいこと。
それは「自分を大きく見せようとしないこと」です。
会社員の最大の欲求は「評価を得たい」ことですよね。
「自分の評価を上げたい」でも良いですが、サラリーマンの3大欲求を
ご存じですか。  給料、役職、そして評価。
評価とはあいつはすごいと思わせることではありません。
そして物知りでもありません。実績です。
ましてや会話に入り、知っていることをペラペラ話すことではありません。
会社の方針を知り、上司の考えを知り、社内に必要な人間になることです。

給料も役職もあなた自身では決められませんよね。
ではどうしたら、給料があがり、役職が自分のところに来るのか。
それは賢さです。安心感とも似ています。
彼に任せておけば安心だ。彼ならきっとやってくれるだろう。
これらの評価が結果として給料と役職に繋がるのです。
安心感をあげるためには業績をあげる必要があります。コミュニケーション能力やまとめる能力も必要でしょう。こういったことは全てじっくり社内を見ることから始まるのです。
それをフロアに何があるか知らないうちから、他人の会話に口を挟んで、自分を大きく見せることが出来ても、安心感につながりますか。あなたの知識は断片的でしありません。これからすべてに口をはさんで自分を大きく見せるのは不可能です。もっともっと優秀な人、専門知識を持つ人にはかないません。

あせってはいけません。功をあせって良いことはありません。
機が熟すときを待てるものが勝ちます。
信用や安心感を得るためには長い年月かかりますが、信用を落とすのは一瞬です。あいつは口を挟むくせにこんなことも知らないのか。となります。

こんなことを聞いたことがありませんか。
普段は無口で、寡黙です。それがたった一つの知識を披露しただけで、あいつは普段はおとなしいがすごい奴だなとなるのです。
そのたったひとつの知識を披露する時を待っていたのかもしれません。
え~、そんなことが出来るの。そうです、そんなことが出来る人が出世するのです。

昔は元気が良い人間が出世することが出来ました。
今は寡黙で状況判断が出来る発言をする人が出世する時代です。
付け焼き刃的な知識は誰も求めていないことを知るべきです。

会社とは瞬発力を求める場所ではありません。
もちろん競争社会ですから、時には必要されることもあるでしょう。
ただそれは蓄えた力があってこそ発揮できるのです。
出世も評価の積み重ねです。足し算なのです。一気に5進んで4戻るより、1づつ積み重ねるのです。そしてある時、その積み重ねが一気に花開くのです。引き算を得た人は、引き算がずっと続くことを覚悟すべきです。次に彼を評価する人も、そのマイナスを見ています。プラスにするのをためらい、あなたの欠点を探すようになります。評価とはそういった物なのです。
わたしはこれまで社内で様々な人を観察してきました。良い評価を積み重ねる人はロースタートのタイプの方が多いように感じます。それは発言が弱く聞こえたり、寡黙だったりすることがあるかもしれないと感じます。
目立たないとも言えます。彼らは発言に対し慎重です。自分を制し、その場で言っていいこと、言わなくていいこを的確に判断する、自らを誘導する能力があるように感じます。
声が大きい者が勝つのは昔の話です。うるさいだけです。静かに話すことができるようになりましょう。どうか、新人時代は自分を育ててください。
新人時代はどうすればこの会社で必要とされる人間になれるのかを考える時間です。難しいことをやさしい言葉に置き直すことを考えて下さい。
もしTOEICも経験せずに、資格もなく入社したのなら、まず簿記3級試験から始めて下さい。簿記はどんな業種でも仕事でも、あなたの成長の助けになるはずです。勉強するのに遅すぎることはありません。


#仕事の心がけ

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