人口動態は栄養だけでは説明できない
中世イタリアの人口動態:考古学的発見からの新たな洞察
Population Dynamics in Italy in the Middle Ages: New Insights from Archaeological Findings
仕事柄、何を食べると体の調子が上がるのか、心の調子が上がるのかといった論文をよくめくる。
とはいえ、果たして人生食べ物だけで決まっちゃうんだろうか。他にもなにか大事なものがあるんじゃないだろうか、そんなことを思い、この論文を読んで見る。
これは一般に暗黒時代と呼ばれるローマ帝国崩壊後のイタリア中世の健康状態について調べたもの。
結果を述べると
・農村においては帝国機構の収奪が軽減したためか、農地の生産性も畜産も帝国時代より改善しており、遺骨を見る限り栄養状態も改善している。
・しかしながら平均寿命は必ずしも良好とはいえない。
・栄養状態の他に中世に猖獗を極めた感染症も人口の挙動に影響しているのではないかと。
Q: 栄養状態はどの程度感染症の予防効果があるんだろうか?
明日目を通す論文:
免疫システムが正常に機能するための最適な栄養状態は、ウイルス感染から保護するための重要な要素です
Optimal Nutritional Status for a Well-Functioning Immune System Is an Important Factor to Protect against Viral Infections