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【生きづらさを感じる】12 父・リフレッシュ家出

”全て”を捨てようと思いました


うまく機能しなかった”お父さん学級”。「もう少し娘と理解し合えて話ができる」とタカを括っていましたが…結局「お父さんも消えてしまえ!」などといった娘の暴言の嵐が消え去ることはありませんでした。

「もう、限界。もう、アカンわ…」

ボッキボキに折れてしまった私の心。自分の生きる気力・家族の未来。全て「どうなってもいいや…」とまで考えるまでに至りました。「とにかく娘・家庭から離れたい」この一心でした。

そして、ある日の早朝、私は何を思ったのか。旅行用にトランクに仕事で使えるPCとスマホ。そして銀行通帳や、最低限の着替えだけを持って、娘と妻が寝ている部屋に行き…

「もう一緒に暮らせへんわ。バイバイ」と一言。

私は泣きながらそう言いました。ただ、妻もまた、娘の不安定な状況に同じく絶望感を抱きながら、仕事に行ってくれていることは百も承知でした。今振り返ると、皆が「不安」・「不審」・「怒り」・「悲壮」といった様々な”負の感情”に侵食されていたのだと思います。

私自身も「自らの命を…とでもすれば楽になるんじゃないか」という思いも脳裏をよぎるほど追い込まれていました。また、「離婚しましょう!」とでも言ってくれれば、それはそれで先を考えようかな、とでも思っていました。

しかし、妻から出た言葉は意外な言葉でした。

「出て行くなら明日の夕方まで。で、変なことは考えないで」

ということで、私はスマホのGPSで居場所がわかるようにしてから「公認の家出」を敢行いたしました。

心境の変化

何も考えず、目的地も決めず、宿泊先も決めず。ただただ気ままにハンドルを握り、フラフラとドライブに出かける私。家や娘、この先の事を考えないようにしていました。
「海が見たいなあ〜」と思い、下道を走ること3〜4時間。道の駅に立ち寄り、地域の名産物コーナーを見ていると、娘の大好きな「ちいかわ」の地域限定キーホルダーを発見。別にそれを求めて立ち寄ったわけではないのですが、何となく購入。

さらに進むこと2時間ほど。またしても休憩をとるため他県の道の駅。そこにも同じくデザインの違う「ちいかわ」の地域限定キーホルダー。再びこれもお買い上げ。「これ目的じゃなかったはずなんだが…」と思いつつ、さらに車を走らせることに。

気がつけば日も傾き始め、宿泊先を探すことに。その時に休憩したのが、やはり「道の駅」。もうお分かりですよね。先ほどと同じく物販で「ちいかわ」の地域限定キーホルダーをまたしても購入。ここまで来ると「娘が喜ぶだろうな〜」ということでした。気がつけば、旅の目的が「父のリフレッシュ」から「ちいかわ探し」へと変わっていました。

「娘に謝って欲しかった」
「元の家族の姿に戻って欲しいだけ」

いわゆる”察してちゃん”体質の娘に対して、普段から「”察して”じゃなくて、自分の気持ちを相手にちゃんと伝えなさい」と口酸っぱく注意しているにも関わらず。

私自身もまた”察してちゃん”でした

自分の考えの甘さに反吐が出る思いでしたが、同時に…
「早く家に帰りたいな〜」という想いが沸々と。
ということで、約束の時間の少し前に家へと帰還。

私の手にぶら下がった袋の中は…

5つの県で買い漁った
”ご当地ちいかわ”のキーホルダー

結局は娘の喜ぶ顔が見たいだけ。
親バカ、大いに結構です。

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