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KISSの愛し方(Jオヤジの場合)

KISSの存在を全く知らなかった人、歌謡曲しか耳にしたことがなかった人に、KISSを愛してもらえるようになるには?どうすればいいか?

それには私が辿った道程のダイジェスト版を、一緒にツアーしていただく他にないかと思う。

唐突に、Hold Me Touch Meが素敵だよ、
Foreverが感動的だよ、
アコーステックなHard Luck Womanがヒットしたんだよ、
と言っても、比較対象となる基準がなく、
「あ~そうなん」で
終わってしまうだろう。

ちなみに、初めて洋楽を耳にしたのはラジオから流れていたベイシティローラーズのイエスタデイズヒーロー。
自らのお小遣いでレコードを買ったのは、もちろんKISSのDr.Love(悪魔の恋愛博士)。衝撃を受けた重圧なベース、聞いたことのない歪んだギターサウンド、まさしく地獄の底からの雄たけびの如くジーンが唸り、ファルセットの異様なコーラスが重なってくる。あの感動を表現する適切な言葉が見つからない。「痺れた。」この言葉に尽きるかも知れない。



その後、友人からのもらい物、自腹を含めて、ファースト・セカンドアルバム、アライブ、アライブIIのレコードを買い揃えて行くことになる。
社会人になって音楽と少し距離を置いた時期のレンタル版を含めて、全ての作品を一度は手にし耳にしている。

先ずは、何と言っても熱狂的かつ完成されたライブ版を聴き、スタジオテイクにブレイクダウンしてゆく。そしてまたライブ版に戻る。これが味わい深いのではないか。
今では豊富に楽しめるトリビュート版のKISSを多方面から楽しむ。そして比較してみるのも面白いアプローチになりそう。
半世紀前にはあり得なかった手法だ。
ほんの一例だが、ジーンのシンボル的な曲といっても過言ではない雷神(God Of Thunder)を、ポールが歌っているバージョン(デモ版)も楽しめる。

ライブ版(悪魔の象徴、血のりを吐く演出が有名)

スタジオ版(スローで異様な雰囲気がいい)

ポールが歌うと一味違う


彼ら一人ひとりのバッグボーンを知る。
ポールはタクシードライバー、ジーンは教師、ピーターはジャズドラマー、エースは(ただの酔っぱらい)。
KISSのシンボルでもあったメイク時代の姿と素顔のメンバーによって歌う表情を知る、比較する、照らし合わせる。懐かしみながら味わう。

当時はメイクの裏に隠れた表情を知りたくって仕方がなかった。音楽雑誌を片っ端から買いまくり、スポットライトに照らされる彼らの表情を追いかけた。謎めいて美し過ぎた。

さらに、途中でチェンジしたメンバーを知る。
初期の構成メンバーだったギターのエースが抜けて、次々とギターが変わった。ドラマーもピーターの後任として二人変わった。
メンバーが変わる度、曲は幅広く重圧になり、初期のKISSとは違う形になっていった。しかし、創設メンバーのポールとジーンがKISSらしさの味付けに拘っていたとは感じる。だから今でもKISS。

そして意表を突くバラード曲を味わう。
名曲はたくさん生まれた。
曲として成功したのか、KISSとして成功したのかはファンにとってはどうでもいい。ただ衝撃を受けたという事実だけで。

今だからこそ知れる醍醐味。彼ら活動初期のリハーサル音源やデモ版、当時の写真を楽しむ。
もちろん、70歳代を超えて80歳になろうかというお爺いちゃまの姿や歌声も楽しむ。

大昔(結成初期前後)のKISSを知る。
メイクは荒く、衣装も貧祖だが、栄光に向かって躍動する熱気を感じる。

現在のKISS(富と名声、そして年齢を重ねた雄姿)を知る。
ポールはハスキーヴォイスとなり流石に高音域は辛そう、ジーンは思いブーツが苦痛らしい、エースのギターはフィーリングだけのノイズに近くなってしまった(それでも雰囲気はそのままで全く憎めない)。ピーターは最も小柄なメンバーだったが、昔と変わらないハスキーヴォイスを披露している。

ギター好きなら、もっと話しが早い。
ただ、たった4人のメンバーであれだけ厚い音を表現できるか?
有名なビートルズも4人構成だが、趣向は違うのだとしてもKISSファンの立場で言えば、音は薄っぺらい(曲を貶している訳ではなく好きな曲もある)。
基本はギブソンとマーシャルアンプでフルボリューム。
特に、待ったなし!細工なし!のライブでどれだけ曲そのものを表現することができるか?
バンド経験のある立場で考えても、演奏して歌って動く(踊る)ことは非常に難しい。
音作りは?二人のギターの息は?リズムの刻みは?と楽しめる要素はテンコ盛り。


ピーターがピアノ伴奏で歌ったBeth。
愛する彼女に「バンドの仲間ともう少し遊びたいんだ。ごめん。許してね。」という歌詞を思い出す。

ピアノ伴奏にのったピーターの歌声が美し過ぎる

素顔のピーター、そしてアコーステックバージョン(また一味違う)


このKISSの愛し方も一つひとつを掘り下げれば、一晩あっても語り尽くせない。

数え切れない曲の中から運命の出会いとなる一曲を、先ずは徹底的に掘り下げて様々なバージョンの音を楽しんでみるのがKISSファンになる近道のような気がする。

今からKISSを始める人は、ズルい、羨ましい。
だって既に素顔の彼らを目の当たりにすることができるのだから。

We want KISS.
KISS forever.


追記更新(2025/1/18)

tommioさんの記事は必見!
キッスを支え続けた影役者の存在を知っておかなければならない!
(ここまで来ると、かなりマニアックですけどね(笑))

私の最期の日は、tommionさんのご提案でこの曲に決まりました。
(詳しくは、この記事のコメント欄で…)



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Jオヤジ@交通安全啓発隊・正直度90%
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