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大泣きしていた第一子ちゃんに届いた言葉【子育てエッセイ】
ときどきある。
ちょっと目を離した時間に何かが起こって第一子ちゃんが大泣きしてしまうこと。
どんな言葉も届かなくて、泣いて、泣いて、手が付けられなくなってしまうこと。
「第二子くんがおもちゃ取ってしまったの?」
「お腹すいたの?」
「おもらししちゃった?」
「パパに会いたくなっちゃった?」
「眠くなっちゃった?」
どんな言葉にも耳を貸さない。大きな声で文字通りわんわん泣き続ける。
こうなると、私もお手上げ。落ち着くまでそっとしておくしか方法がなくなる。
今まで子どもの「泣き」については、何度もnoteをとおして思考を深めてきた。
私が持つ結論のひとつは
安心できる環境下で思い切り感情を外に出す=泣くこと は、 ちっとも悪いことじゃない
ということ。
そんなわけで、手が付けられないくらい泣くときは、そのままそっとしておくことが多かった。
けれども、この時は、ちょっと違和感があって、もう言葉が届かないとわかっていたけれど、「気が済むまで泣いていいよ。泣き終わったらまた遊ぼうね」と伝える前にこんな言葉をかけてみた。
「何か困っていることある?
泣いていると、ママにはわからないから、お話して教えてほしいな。
もしかしたらママが助けてあげられるかもしれない。」
と。
そしたら、ぎゃんぎゃん泣いていた大泣きが、ふっと止んで、
「ママ~~~~~~!!!!!」
と抱き着かれた。
支離滅裂なようで、確かな筋がある3歳女児の言葉の羅列をよ~く話を聞いてみると、一生懸命に作ったレゴブロックのお誕生日ケーキでお誕生日会をしようとしたら(ごっこ遊び)、第二子くんが持っていってしまったらしい。
第一子ちゃんが大泣きし始めた場所が、おままごとの真ん中だった。だから、私にはお話してくれるまで、第一子ちゃんがブロックをしていたことを全然知らなかった。(母親として全く気が付かなかった自分が恥ずかしい)
ちなみに、第二子くんは泣いている第一子ちゃんには目もくれず、もくもくともともと自分の物であったかのようにレゴブロックで遊んでいた。それはもう、ケーキの形はとどめておらず、ほとんどのブロックがばらばらになっていて、ようやく第二子くんの手で3つ繋げたところだった。
話を聞いたところで、私には何も助けられない話だった。(第二子くんがブロックで塔のようなものを時間をかけて作っていたので、私が壊すわけにもいかないと思った)
けど、思わず、
「そりゃあ悲しくって涙も出るよね~~~。よしよし。」
と、ママでもない、妻でもない、超・素な私の言葉がぽろっと口から飛び出た。
第一子ちゃんの涙はもう止まっていた。気持ちを切り替えて、「ママ、お誕生日会しよう!」と今度はブロックで作ったケーキではなく、深型のお皿をひっくり返して、その上におままごとセットのイチゴとリンゴとトマトを置いたものをケーキに見立てていた。
3歳女児はもう「感情を外に出す」だけではなく、「言葉にして人に伝える力」があるんだなぁと実感。そして、私の第一子ちゃんとの関わり方のひとつに「話を引き出す」というコツがアップデートされた。
次回も大泣きには「何に困っている?」と聞いてみようと思う。
明日もいい1日になりますように。
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