江戸時代の約43倍の期間、天下泰平だった時代 ~縄文時代という生き方~
縄文時代とは
縄文時代とは、縄文土器を使った時代のことです。同じように旧石器時代は旧石器を使っていた時代、弥生時代は弥生土器を使った時代、古墳時代は古墳を作った時代と、その時代を象徴する道具を名前にしています。
つまり、縄文時代は、約15,000年前~3,000年前の約12,000年間にわたり狩猟採集生活をしていた人々が縄文土器を発明し、旧石器時代とはちがう新しい生活を始めた時代です。なぜ新しい生活を始めたのでしょうか。
縄文人のくらし
縄文時代の人々は、それ以前と異なる生活を始めました。その一番大きな違いは縄文土器を使うようになったということです。
縄文時代以前のくらしは、氷河期という寒い環境でした。寒い環境に適応した大きい動物のナウマンゾウやオオツノジカを主な獲物として、シーズンごとに移動しながら暮らしていました。移動するので洞窟を住みかとし、肉や果実を中心とした食生活で、調理も直火焼きや葉っぱに包んで蒸し焼きにしていました。
これに対して、縄文人は、土器を発明しました。土器によりお湯を沸かすことができるようになりました。これにより、アクぬきという下ごしらえや、ゆでるという調理法が開発され、さらに多くの植物を食べることができるようになりました。
奥三面遺跡群元屋敷遺跡出土の土器群
縄文人の秘密
奥三面遺跡群前田遺跡の環状集落
縄文人は、氷河期がおさまった新しい自然環境に対応すべく、土器と言う新しい道具を発明しました。
これにより、新しい環境の落葉樹林がもたらす木の実を食べることができるようになりました。トチノミ、ドングリなどの堅果類は炭水化物を多く含み、栄養価の高い食物です。また、樹木であり、動物のように逃げることもなく、安定して、手に入れることができることができるようになりました。
つまり、ドングリの木の近くに住めばいいことから、同じ場所に住み始めます。定住です。定住することにより人が集まり、竪穴住居が建ち、広場など共同の場所ができ、環状集落という形ができあがりました。
奥三面遺跡群元屋敷遺跡出土のクルミ塚
縄文人という生き方
奥三面遺跡群アチヤ平遺跡の環状列石
教科書にでてくる「縄文土器」・「竪穴住居」・「環状集落」というのは、縄文時代におこったイノベーションでした。
氷河期から変わった環境に対応すべく土器を発明し、ドングリなどのこれまだ以上に食べ物の幅を広げました。
また、広く、食べ物を探し回らなくてもよくなり、頑丈な建物である竪穴住居を建てて、同じ場所に長く住むことができるようになり、食べ物の豊富な場所に人が集まり、集落できたのです。
奥三面遺跡群前田遺跡の竪穴建物跡
これまでにない新しい生き方を可能にした技術が「縄文土器」だったのです。縄文人は自然環境が変化した新しい時代にいち早く対応すべく、新しい技術を使いこなした人々だったのです。
ダーウィン曰く、「 最も強いものが、あるいは最も知的なものが、生き残るわけではない。最も変化に対応できるものが生き残る。」
今後、奥三面遺跡群を中心に発信していきます。
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