相手から想いを聞き出す質問力 - 成功するセールスパーソンが行っていること
Salesの授業の一環として、SPINセッションに金/土曜日の2日間参加した。このクラスの目的は、セールスパーソンが顧客とのミーティングをどのように成功に導けるか、つまり、契約を勝ち取れるようになるか、23カ国以上10,000人のセールスパーソンの行動様式の分析結果に基づき、そのセールススキルを学ぶことである。
個人的にはこのセッションを通して、セールスパーソンとしての具体的なスキルはもとより、顧客のニーズを正確に引き出すスキルの習得を目標に設定した。
顧客ニーズとは何だろう
具体的な方法論に移る前に、顧客のニーズとは何か?を整理しておきたい。ニーズは主にImplied NeedsとExplicit Needsの2つに分かれる。
Implied Needs:顧客が述べた現状の問題、困難、不満を抱えている点
Explicit Needs:顧客が述べた望み、欲求、意向
ポイントは全て顧客が述べたニーズであること。売り手側の想定ではなく、買い手側の言葉。
会話の中で明らかにしなければいけないのはExplicit Needs。Explicit Needsは顧客が何らかのアクションを起こして改善したいと考えているニーズであるから。
顧客が自らここを改善したい、何か対策を行いたい、と述べたニーズこそ、売り手として価値を提要できるポイントである。
Explicit Needsがわからない中で製品の特徴を例えば会ってすぐに説明した場合、顧客の真のニーズと製品の特徴が結びつけられていないため、顧客の論点は価格についてになる。
Questions are powerful!
ニーズを探るための大前提として「質問」がある。
質問は何故重要か?
まず第一に、顧客との対話でニーズを探る局面において、売り手が得たいゴール「Explicit Needs」は顧客自身しかもっていない。
自分が多く話すということは相手に自分の「Assumption」を伝えているだけであって、顧客のニーズを正確に捉えることはできない。だから、顧客ニーズを掴むためには、売り手として常に聞き手であることが重要だ。
また質問は、顧客に対する心からの関心を示すための重要な手段である。就職活動に例えると、買い手=企業、売り手=面接受講者である。自分が面接官だと想定すると、面接受講者から質問が一つもない場合、売り手である彼/彼女を採用したいと思うだろうか。(もちろん、Stupidな質問をするのはより不適切だが)
ただ想像以上に聞き手となることは難しい。質問力を向上させるためには何が必要か?
顧客ニーズを探る3つの質問パターン
Explicit Needsを理解するために、4つの質問パターンを順番に使い分ける。
1.Situation Questions:状況把握のための質問(既知の場合は多くは必要ない。顧客の反応はニュートラル)
まず状況や現状を理解し、
2.Problem Questions:Implied Needsを引き出すための質問(顧客の反応は少しネガティブ)
問題点や課題をテーブル上に並べ、
3.Implication Questions:Explicit Needsを引き出すための質問(顧客の反応はかなりネガティブ)。2で洗い出したニーズをコスト・時間・効率・ボトルネック・波及効果等の観点から更に掘り下げる。イメージとしてはROIシーソーのリターンの定量化。Bottleneck, Others, Time/Productivity, Costs, Hassle.
ポイントとなる問題点と顧客のビジネスを結びつけることで、問題点の重要さを認識させ、
4.Need-Payoff Questions:顧客から課題を解決することで得られるメリットを述べさせる質問(顧客の反応はポジティブ)`。例えばWhere would you place priority to improve your business?/What do you see as the advantages of taking this approach?
それを解決することでどんな効果があるか明らかにする
ポイントはこれらを全て質問を通して顧客に述べてもらうこと。顧客自身がこれら4つのポイントについて自ら話した後に初めて、売り手側のソリューションを提案する。この段階(Explicit Needsが明らかになっている段階)までくれば、ソリューションは単なる製品の特徴群(価格偏重)ではなく、顧客にとってベネフィット(=Agreement)となっているはず。
顧客に話してもらうには?
ルール1.Open Questionsのみ使う。Closed Questionsは使わない(使うのはCommitmentを確認する際のみ)。Closed Q’sは顧客にリードされている印象を与えてしまうと同時に、売り手側の想定を押し付けてしまう。5W1Hの他にTell me about ... / can you explain...等。
ルール2.アクティブリスニング=フォローアップの質問を利用して顧客の答えを深掘りする。
ルール3.沈黙を活用する→質問のあとは必ず黙る!(これは意外と難しい。。)
SPIN研修を終えて
2日間の中で合計4回のロールプレイを通して上記スキルを実践で練習した。特に難しかったのは全体の流れを描きながら質問パターンを構成していくこと及びオープンな質問で聞き続けること。ロールプレイではクローズドな質問を聞いてしまった際には買い手側はYes/Noの一言のみで回答するルール。何回Yes/Noを聞いたか・・・
意識しないとついついクローズドな質問をしてしまうことがあり、これまでいかに自分が自身の想定の中で相手の意見を誘導していたか気付く良い機会となった。
この2日間でSPINスキル及び目標としていた顧客ニーズの深掘りについてのスキルが完全に身についたわけではなく、これからの生活の中で、今回得た知識を基に、スキルを身につけていきたい。
まずは顧客のニーズを引き出すオープンな質問を徹底的に使い鍛え上げたい。同級生とのディスカッションやスタートアップへのコンサルティングなど、MBAというリスクフリーな環境を十分に活用してスキルを研鑽していきたい。
コーチングとは?
What to keep?
What to change?
上記2点についてFeedbackを行うこと
オープニングの60秒
1.挨拶
2.Build Rapport:How are you?ではなく顧客との関係に基づいてEmotionを引き出すせるように。I'm sorry but this is the only time to call you like a busy professional等。
3.Position value of meeting:ROI(t)を相手に伝える。何故このミーティングが重要か?一言でよい。
4.予定時間の確認
5.アジェンダ:
① Learn more about you
② Talk about what we could do
③ Agree next steps
6.アジェンダの確認
スキルは短期間では身につかない
まず・・・大前提としてスキルは知識習得と異なり人から方法を聞いてすぐにできるように身につくものではない。繰り返し研鑽し続けることによってのみ自らのスキルとなる。スキルを身につけるのは簡単ではないことを念頭に反復して磨き続ける努力が必要。頑張ろう。
以上!
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