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姿勢改善とは?

みなさんは"姿勢"と聞いて何を連想しますか?

世の中には『姿勢改善・姿勢矯正』をうたう治療院やセラピストが溢れかえっています。

姿勢は見た目の美しさや健康と切っても切り離せないものであるがために、美容の観点、健康の観点からマーケティングとして姿勢に関する施術や治療が増えたのではないかというのが肌で感じる考察です。

現に姿勢改善や姿勢矯正を掲げている所のHPやSNS等を見てみると美容や健康と関連付けた所がほとんど。

そのようなHPやSNSのアカウントを見て感じることを今回はお伝えしていこうと思います。

そもそも姿勢とは?

姿勢は『姿』に『勢い』と書きます。
姿はそのまま見た目を表しています。
勢は辞書にこう書いてあります。

『勢』
動きに連れて現れる力ぐあい。
人・物・事などの進行・運動の速さ・強さなどに現れる力。

つまり速度やその方向を示します。
ということは姿勢とは体の向く方向やその速度を指すことが漢字から読み取れます。

姿勢に対する意識が人間に芽生えたのは古代文明からとも言われています。
エジプト文明では壁画に姿勢をモチーフにしたものがあったり、古代ギリシャでは美や健康の象徴として理想的な姿勢が彫刻などで表されています。

日本では平安時代、つまり貴族の時代になってから姿勢という概念が起こっているという一説があります。
ただこれは美や健康というより、敬意といった意味合いが強いそうです。(上下関係など)

そこから日本文化や武術・武道の発展に伴い姿勢の重要性が高まってきました。
なぜなら日本文化や武道では作法(動作法)が生まれたからです。
作法は良く聞く言葉で『礼に始まり礼に終わる』という言葉がありますね。
これは最初の礼から終わりの礼までが一連の作法となる事を意味すると考えます。

そしてこの礼もまた姿勢と深く関連がある事柄になります。

前述したように、姿勢は身体の向く方向やその速さを表しています。
礼の仕方によって姿勢をとった時、次にやりやすい動作の方向が決まります。
簡単に言うと『この動作をするならこんな礼の仕方』というように、もうその時点で姿勢から動作までが決定するのです。

この時に起こる反応が"姿勢反射"になります。
姿勢反射は人が立っている状態や座っている状態など、重力下にある時、その姿勢を保つためバランスを無意識に調整する身体機能のことです。

例えば人形を"前にならえ"の姿勢にすると人形はそのまま前に倒れてしまいますが、人は前にならえをしてもそのまま前に倒れることはありません。

これは腕の重さ分の質量が前に移動し、重心位置が変わった状態を勝手に体が感知して姿勢を保ってくれるからです。

このように人は姿勢を保つため無意識に体が反応してくれます。
逆に言うと、意識下で姿勢を整えても無意識に調整した位置に姿勢は戻ってしまうということです。

ここから本題になります。

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