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朝倉彫塑館
『朝倉文夫』は大分出身の彫刻家で、有名なのは、「大隈重信」像かと思います。
“早稲田大学”の真ん中にも、“国会議事堂”にも建っています。
前、大分にある『朝倉文夫記念館』には行っていました。
そして、行ってみたかった、台東区、日暮里駅近くの『朝倉彫塑館』に行ってきました。
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小さな路地沿いの建物で、「朝倉文夫」が住んでいたアトリエ兼自宅を見学できるようにしています。
建物は1935年(昭和10年)竣工で一部コンクリート造の木造建築です。
こだわりのあるアトリエは、天井が高く、天窓があり、自然光が明るい部屋になっています。
前、アトリエには昇降できる床があり、大きな像は床より下に降ろして制作していたと聞いていたのですが、展示作品が沢山並んでいたからか、解りませんでした。
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今、『【朝倉文夫没後60年特別展】ワンダフル猫ライフ 朝倉文夫と猫、ときどき犬』
を24日迄やっているらしく、猫とときどき犬だらけになっていました。
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日暮里駅周辺は、「谷中銀座」がある為かとても賑わっていましたが、彫塑館の中は静かで、
見学者も、まぁいたのですが、靴を脱いで家に上がっての見学は、朝倉さんのお家にお呼ばれした雰囲気があって、ちょっと緊張しつつ、大人しく見学を誰もがしていたようでした。
住居の方も見学したのですが、かなり大きなお屋敷で、天井まで伸びる本棚が壁のように造り付けられている書斎や、チョロチョロと水の音がする中庭は、何処からも見えるように、また、どの方角からも良く見えるように造られていました。
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三階建てで、三階には広いお座敷と、見学できなかったのですが、屋上庭園があります。
オリーブの木が植っているとか、、、
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この猫は触れました
写真を撮れる場所が決まっていました
「朝倉彫塑塾」というのを行っていたとかで、数多くの門下生が常にいたようでした。
そんな当時の賑わいも感じる建物でした。
玄関脇からの階段を登ると、温室があり、「蘭」を育てていたらしいのですが、今、
「あなたは猫と犬どちらが好きですか?」というアンケートを展示してあり、私の前にいた外国人女性にも、説明して、
「猫」の絵を書いて貼ってきました。
ところで、「彫塑」ってどんなものかわかりますか⁉︎
ブロンズで出来た像の事です。
ブロンズというのは銅と錫の合金の事です。
針金などで、心棒を作り、粘土で作品を造ります。
それに石膏をかけて型を取り、分解して中の粘土を取り出し、また石膏を流し込み「石膏の原型」を造ります。
また、同じように今度はブロンズで、型を取ります。型が出来たら中が空洞になるように土や砂などで小さな像を造り、その像と型の間にブロンズを流し込んで、像を造るのです。
仕上げも必要で、バリと呼ばれる要らない端などを削り仕上げていくもので、とても手間暇がかかるものです。
鋳物の鍋なども同じように作ります。
ところで、ここでも大分で見ていた像が何点かあったのですが、像は、原型から何体できるのか聞いてみました。
大体5体が限度だそうです。
その後は、原型の細かいところが表現出来なくなるそうで、「朝倉文夫」の作品も、2、3体あるのみだそうです。
貴重です❗️
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玄関の上に座っています。