九州の懐かしいお菓子
九州の昔ながらのお菓子を独断と偏見で、紹介します。
『黒棒』
クロボー製菓のお菓子です。
福岡県久留米市の銘菓です。
筑後産小麦と九州産小麦をブレンドして、玉子を使って焼き上げた生地に、昔ながらの手づけ製法で沖縄産黒糖をブレンドした黒砂糖蜜がからめてあります。
黒砂糖の風味が美味しいお菓子です。
前、東京の息子が好きなので送っていたら、「こっちでも買えるから送らなくても良い」と言われました。
全国菓子になっているのでしょうね。
『一口香』
長崎の銘菓です。
小麦粉・水飴・水・黒糖・生姜などと重曹等を原料にした焼き菓子で、水飴と小麦粉の皮で黒糖の飴を包み、オーブンで焼き上げると、水飴と小麦粉の皮はボーロ状となり、中の黒糖の飴は溶けて皮に付着して、空洞ができます。
生姜が効いていて、クセになるお菓子です。
バリバリの硬めの皮と、ソフトで柔らかい皮の二種類あるのですが、私はソフト派❗️
セーブしながら食べないと、直ぐ無くなってしまいます。
『クルス』
これも、長崎の銘菓です。
「クルス」とは十字架を意味していて、お菓子にも十字架が付いています。ジンジャーの香りがする薄焼きの煎餅に、ホワイトチョコレートをサンドしています。
ちょっと、北海道の「白い恋人」に似ていますが、「白い恋人」は“ラングドシャ”に、ホワイトチョコレートをサンドしています。
ちなみに、「白い恋人」は、昭和51年(1976年)発売ですが、『クルス』は昭和39年(1964年)発売で60年になり、「白い恋人」より前から販売しています。
個人的には『クルス』の方が好きです。
『丸ボーロ』
佐賀の銘菓です。
2020年に「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」の構成文化財として日本遺産に認定されています。
起源は、南蛮文化であるポルトガルから入って来たという物で、クッキーのような物だったようです。
小麦粉、鶏卵、砂糖という3つの材料が基本となっていて、日本人の口に合う丸ぼうろは特に薄力粉の小麦粉を使う必要があるのが最低条件となっているようです。
佐賀銘菓となっていますが、九州中で、作られているようです。
「大隈重信」のお気に入りの菓子だったそうで、職人を東京に呼んでみんなに「丸ボーロ」を振る舞った事があったらしいです。
『ボンタンアメ』
鹿児島の“セイカ食品株式会社”の商品で、餅に水飴を練り込み、鹿児島県阿久根市産のボンタン(文旦、ザボン)を添加した求肥飴で、包み紙には馬鈴薯やかんしょのデンプンでできているオブラートを使用しています。
原材料のもち米は、佐賀県や熊本県産のヒヨクモチを使用しているほか、水飴、砂糖、麦芽糖も主原料で、ボンタンの表皮から抽出したエキスのボンタンオイル、いちき串木野市周辺のサワーポメロ果汁、九州産の温州みかん果汁など他の原料も含め全て植物性の国産にこだわっています。
それらを職人技で、見極められた飴をサイコロ状に切断してオブラートに包むなど、丸一日、手間暇かけて作られています。
1925年(大正14年)和製キャラメルの菓子ボンタンアメとして発売しています。
ちなみに、同じ、サイコロ状で、同じような箱に入った「森永ミルクキャラメル」は1913年(大正2年)発売しています。
姉妹品に、『兵六飴』もあり、1931年(昭和6年)発売しています。
海苔粉、鹿児島県産茶葉を使用した抹茶、きな粉を添加した柔らかな求肥飴でできています。
今でも販売しているのは、人気がある証拠。
つい懐かしくて手に取ってしまう。そんなお菓子です。