大学時代、キャンプに行く
大学生の時、夏休み8月最後の二日間にキャンプに行こうと急に決まりました。
仲のいい友達は、山口県や、福岡県などで、充分里帰りしていたのですが、大分に戻って、せっかくなので、九重にキャンプに行こうとなりました。
女子ばかり8人集まり、この中で、車を持っているのは一人だけでその他、免許を持っているのは私だけ!
誰かが、車を手配するわ!となって当日、お目見えした車はツートンのスポーツタイプの派手な車でした。
ボディは、ベコベコで、これ走るの?と言ったような車でした。
で、私が運転することになったのですが、もちろん、初心者マーク付きです。
2台に分乗して、いざ、出発しました。
気持ちよく、海沿いの「別大国道」を走っていたら、ボコボコのボディでは、初心者マークの磁力が足らず、飛んでいってしまいました💦
折角、自動車教習所から頂いたトップの成績の賞品だったのに、その頃の「初心者マーク」は、高級品だったのです。(まだ、100均ありませんでした!)
それから別府に入り、奥別府へのルートに入りました。
別府は扇状地で、山に向かって坂道が続きます。
途中、赤信号でストップしたのですが、青になって“坂道発進”が待っていました。
その頃はまだ、オートマチック車は、少なく、その車もマニュアル車でした。
さあ、自動車教習所で習った“坂道発進”を!と思っていたらサイドブレーキが、効かないのです!思いっきりブレーキを引っ張り上げて、瞬時の足技で、どうにか発進できました💧
そうこうしていたら、助手席の友達が、「このボタン何かしら」と、走行中、押したのです。
すると、デッカい音の三連音でした。
「パッパラ、パッパラ、パラリラ、パラリラ」と、鳴り響いたのです。その途端、助手席の友達は、頭を下げて隠れました。運転している私は、隠れることもできず、苦笑いで、運転するしかありませんでした。
その後、この車を用意した友達に、もちろん、怒りました!
九重に向かう「やまなみハイウェイ」で、助手席の友達が、何度も鳴らすので、素敵な森も興醒めでした。
九重に着くと、「エル・ランチョ・グランデ」という黒澤明監督の「乱」の映画の馬を管理し、用意したという牧場に行きました。何人かは乗馬体験をしていましたが、一人、馬にバカにされて、乗馬中に、放尿されていました。
もう一人、馬にバカにされた友達がいて、最初、馬小屋の中の馬を撫でて可愛がっていたのですが、その友達は、立て髪で「7.3分けー」とか、「モヒカンー」とか言って遊んでいたら、その馬に噛まれてしまいました。それも、胸を噛まれたのです。お風呂で見せてもらうと胸に歯形が付いていてみんなで大笑いしました。
九重のキャンプ場では、バンガローを予約していました。
今のようにおしゃれではありません。
単なる『小屋』です。
4畳程の小さな小屋で、何にもなく、管理事務所から毛布を借りるのです。
まして、9月前のキャンプ場は、誰も居なくて、私たちだけ❗️
ゴミも溜まっていました。
そのゴミに、大量に発生していた「ハエ」がブンブン飛び回り、まさかの状態でした。
バーベキューをするも、うるさくて、誰か何か持っていてるか聞いたら、持ってきていたのは、「蚊取り線香」。
「ハエ」にも効くかと、炊いていたのですが全然効かず、「ハエ」の飛び回る中で食事をしました。
すぐ側に、当時、立ち寄り温泉ができるホテルがあり、みんなでそこの温泉に入りに行きました。
温泉に浸かってホッコリしたのですが、そのホテルに、九州大学の学生達が宿泊していました。
外からも聞こえる楽しげな声は、ほとんど男子学生の声で、
「うら若き乙女達は、「ハエ」のたかる、汚いバンガローで、お金のある男子学生は、綺麗なホテルで宴会してるんだねー」と友達と話しました。
夜が深けると、何処となく「ハエ」がいなくなっていて、みんな安心して休みました。
次の日、朝、起きると、天井に沢山の「ハエ」が止まって休んでいるのを見つけ、早々と出発しました。
シーズンが終わったキャンプ場は、ヤバイと感じました。
帰りも、静かな森に、「三連音」を響かせ帰って行きました。
「パッパラ、パッパラ、パラリラ、パラリラ」