チーズはどこへ消えた?書評
この本とであったのは、無料で要らなくなった本の取引ができる、本専門のマーケットで少し前に話題になっていたタイトルがぱっと目に入り手にとって引き取ったのがきっかけである。
海外の人が書いたという自己啓発的な本という風に聞いていたので、気になっていた。しかし、自己啓発本や新書などは書店でお金を出して買うほどではなかったためなかなか買う機会がなかった。小説なんかは躊躇せずにお金を出して買ってしまうのだが。
ということで早速読んでみた。
ほとんどは通学中の電車の中で読み終えた。何せ通学時間が片道一時間半なので、往復で三時間なのである。
一日に映画が丸々1本電車に乗っているうちに見れる時間である。
チーズはどこへ消えた?だが、本としてはページ数も大分少なく、なかの文字も結構でかいので割とすぐ読めた。タイトルが原題と少しニュアンスが違うかなー?とちょっと気になったところだが、まぁそこはいいとして。内容としては、なんだか自分としては結構当たり前で、人間の人生ってこんなもんで自ら世の中を複雑にしてるよなーって改めて感じた次第である。一方、動物は選択肢が絞られていて、刺激に対する反応に自由がない分、人間の自分からみたら楽だろうなぁとも思ってしまった。其は人間のしょうがない運命なのかもしれないが。
しかし、動物と人間を同じ舞台に立たせて比較して読者に気づかせるというスタイルでの自己啓発本というのは結構面白い視点かな?と興味深く感じられた部分はあった。また、外国では意外とあるのかもわからないが、いろんな人物が最初に出てきて、ある人が話をして、最後の章では、それについてみんなが議論しているみたいな構成の文章はあまり読んだことがなかったので、少し新鮮に感じた。この場合、話とはネズミと小人の逸話のようなものである。ずっとやりたかったことをやりなさいという自己啓発系の本もこのような形で展開していたような気がするが。または、漢文でよく使われている、王様にあることを気づかせて説得するために身分のしたのものが、例え話といおうか作り話といおうかを話すことで、王様を説得させるといったような構成の仕方も彷彿とさせる部分があった。
内容自体はシンプルかつ、考察してみるとかなり深さが出てきて、人によっても意見が変わってくるという点ではかなり一読してみる価値はあるのではないかと思う。僕は、この本は無料で手に入れることが出来たため、十分価値は見いだせたのではないかと思っている。人生の大事な決断しなければならないターニングポイントの時期などにもう再度読んでみると、何か新しいものが得られるかも知れないと感じるような一冊であった。有名で、少し前の本なので、たくさんの人が読んだと思うがまだ読んでない人には是非読んでもらいたいと思う。