知名度0の私が文学フリマに初出店した記録②【文学フリマ大阪12】
今回はイベント当日編です。
前回のnoteが思っていた以上にたくさんの方に読まれていてドキドキしています。リアクションくださった方、ありがとうございます!少しでもどなたかのお役に立てれば幸いです。
イベント当日
・設営
入り口で入場証を提示して出店者パス(シール)を貰います。予定より早くついたのですが、ボランティアの方々による会場設営が早めに終わったとのことでそのまま入場できました。設営してくださり、更には送った荷物までスペースに運んでくださった有志の方々に感謝です!
さて、自分のスペースに行くと既にお隣さんが設営を始めてらっしゃったのでご挨拶をして、早速荷物を出していきます。
設営時間は一時間用意されていますが、意外とあっという間に過ぎてしまいます。緊張して手が震えますが、落ち着いていきましょう。机の上に物を置く前に敷布を使う場合はまず布を敷く!あとは出て来たものを順番に並べていけば大丈夫です。
可能であれば一度家でリハーサルし、写真など撮っておくと焦らずに済むと思います。
ちなみに……1スペースは長机半分なのですが、机に線などは引いてありません。敷布がぴったりのサイズでない場合は隣のスペースにはみ出さないよう、メジャーを持って行くか、家で測ってアイロンで折れ線を作っておくと分かりやすいと思います。
今回は値札立てを用意していったのですが、実際に並べてお客さんの視点から見てみると見えづらい角度だということが分かり、机に置く予定だった新刊の値札は見本誌の間へ、無配は値札立ての使用をやめて値札の裏に直接両面テープを貼り、上からでも見やすいよう調整しました。
あとは見本誌を立てている什器が動きやすいので養生テープで固定したり、ポスター立ても倒れたりしないように固定したり、一通り終わったら見本誌を提出しに行ったり、写真を撮って念願の「設営完了」ポストをしたり……本当にあっという間です。
・イベント開始!
12時になると開場のアナウンスがあり、拍手と共にイベントが始まります。
最初の一時間か二時間ほどは人気のある作家さんや事前にチェックしているサークルさんを回られる方が多いので一冊か二冊売れればいい方、後半で見本誌などを見てきてくれたらいいなくらいに思っていましたが、実際は割とコンスタントにお客様が来てくださいました。
・無配について
ここで前回途中になっていた無配の話。
文学フリマ香川へ行ったとき、通りすがりの方にも無配を差し出してアピールされているサークルさんが多く、印象に残っていました。
二次創作のイベントでは無配といえば机に置いておいて勝手に取っていってもらうもの、もしくは購入者への特典としてつけるものというイメージが強いですが、文学フリマにおいては宣伝として積極的に配布する方が多いです。
ですので私も「家に帰ってからでもいいからとにかく私の文章を読んでみてほしい!」という気持ちで目の前を通る方へポストカードと小説をセットにして差し出し、お声掛けしていました。
開場後すぐは明らかに目当ての作家さんがいて、そこへ向かう方が多く、また私の列は通路が他の場所よりも広くなっていたので受け取ってもらえないことがほとんどでした。しかしだんだんとゆっくり周りのスペースさんを見ながら歩いてくる方も増えてくるので、少し遠くても思い切って差し出してみると手を伸ばしてくださる方もいらっしゃり、結果一日で150部をほとんど配りきることができました。
なので、もしそこまで積極的にするつもりはないということでしたらもっと少ない数でいいかと思います。逆にガンガン配りたい!ということであれば十分な数を用意しておいたほうがよいです。
・無配や見本誌って効果あるの?
出店を考えられている方で「無配って用意した方がいいのかな」「見本誌って提出すべき?」と悩まれている方もいると思います。
個人的にはどちらもしたほうがよいです!
特に見本誌は出店者であれば誰でも提出できるのでしておいて損はないです。
文学フリマでは「見本誌コーナー」というものがあり、新刊や既刊を三冊まで提出することができます。(提出された見本誌のうち「新刊」はイベント後に日本大学藝術学部文芸学科資料室に収蔵されます。収蔵を希望しない場合や既刊を提出していた場合は時間内に回収しにいけば持って帰れます)
大阪会場のようにスペース数が多いと全部回るだけでも大変なので、見本誌コーナーで試し読みをしてから買いに行くという方も多いです。
もちろん自分のスペースにも見本誌を置いておくと通りすがりの方が立ち読みしてくださって購入、というケースもあるのでほとんどのサークルさんが用意されているかと思います。
私は今回二冊新刊を出しており、そのうち一冊が全面箔の表紙だったので見本誌コーナーで結構目立っていたらしく(全く意図していませんでした)「見本誌コーナーで綺麗だなと惹かれて!」ときてくださった方が数名いらっしゃいました。
文学フリマは本が好きな方が集まるイベントなので、装丁に興味を持たれる方もとても多かったです。
続いて無配ですが、会場で無配の小説を読んで面白かったからと戻ってきてくださった方が三組ほどいらっしゃいました。
私としては「そういう流れがあればいいなぁ……けどないだろうな」と思っていたので「本当に読んでもらえたんだ!!」とめちゃくちゃ嬉しかったです。特に新刊の内容に沿った無配にしていたので、それもよかったのかなと思います。
ですので無配も効果はあります。イベント後に読んだとしても作者名や投稿しているサイトを載せておけば後々に繋がるので。
・販売数について
先程載せた画像を見れば販売数は分かるかと思いますが、皆さん興味のあるところかと思いますので記載しておきます。
まず今回出した新刊は
「天竺町のテンジク様」
天竺町に暮らす人々の何気ない日常と、 その生活を見守る不思議な神様、テンジク様のお話(全七篇)。
ほんわか系短編集。あまり本を読まない方でも読みやすいような内容と、手に取りやすいかわいらしさを目指した本。
「一期一石堂の人々」
ある宝石店を舞台に繰り広げられる三つの人生の物語(全三篇)。
少し長めでしっかりしたお話を三つ収録。宝石店の本なので全面箔でキラキラに。
こちらをそれぞれ20部ずつ発注しました。
予想では表紙のかわいいテンジク様の方が売れて、一期一石堂の方は結構余るんじゃないかと思っていましたが、結果はテンジク様が9部、一期一石堂が11部でほぼ同じくらいの売り上げとなりました。
無配が一期一石堂を舞台とした作品だったのでその効果もあったのかもしれません。
当日を迎えるまでは初参加で全部で10部も売れたら万々歳!と考えていたのでこの結果はとても嬉しかったです。
手に取ってくださった方々、本当に本当にありがとうございます!
今回も長くなってしまいましたが、イベントを終えての感想はまた次回書かせていただきます。
前回の記事(準備編)
続き(感想編)
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