知名度0の私が文学フリマに初出店した記録③【文学フリマ大阪12】
準備編、当日編と続きましたが、最後に今回イベントに参加した感想を。
これが一番書きたかったのに随分遠回りになってしまいました。
(前回、前々回の記事はこちら↓)
参加するまで
私が今回イベントに参加すると決めたのは、最初の記事でも書いたように今年の一月のことでした。
オリジナルの話を書くのは初めてで「ちゃんと面白い物に仕上がっているだろうか」「そもそも読んでいただけるような物語になっているかな」と不安の中執筆し、何度も読み返しながら「大丈夫」と「でもなぁ」の間を揺れ動きました。これは文章を書かれる方なら誰でもあることかと思います。
準備期間がかなりあったので、当日までに思いつく限りの「やれること」はやったつもりでしたが、それでも「参加しなければよかった、と思うような結果になったら……」と最後まで不安な気持ちは消えませんでした。
イベントに参加してみて
しかし実際に当日を迎えてみると、両隣のサークルさんはもちろん、立ち寄ってくださる一般参加の方も皆様優しく、共に文学を愛する方々で、初めて参加する私をあたたかく受け入れてくださいました。
嫌な思いひとつせずイベントの時間を過ごせたことは本当にこの機会を作ってくださり、我々が気持ちよく、滞りなく参加できるように気を配ってくださった運営スタッフの方々、そして周りの皆様のお陰だと思います。本当に感謝の気持ちしかありません。
楽しくて嬉しくて、帰ってすぐに来年一月にある文学フリマ京都9への参加を申し込んでしまったほどです!(まさに今新刊を出せるように頑張っているところです)
当日私と言葉を交わしてくださった皆様、そして後日、本を読んで感想をくださった方へ心より感謝申し上げます。
成功ってなんだろう?
イベントに参加して本を売ることで生計を立てている方もいらっしゃいますので、趣味として参加している一個人の考えとしてお読みいただければ幸いです。
文学フリマ大阪12に参加するにあたってずっと考えていたことがあります。
それは「イベントにおいて成功とは何か」ということ。
事前に調べていると、初参加であれば新刊が10冊も売れれば大成功だとか、手に取ってもらえるタイトル、表紙はどんなものか、または紹介文の作り方など、先人の方による色んな情報が出てきます。
当たり前のことですが、皆それぞれのやり方や考えがあって、手に取ってもらうために試行錯誤して本を作っています。
しかし果たして私は本が売りたいのだろうか。手に取ってもらえたらそれはとても嬉しいけれど、それが目的なのだろうか……。
「私の書いた物語をたくさんの人に読んでほしい」「でも読んでもらうためには手に取ってもらわなければならない」「なら自分の本をたくさんアピールしなきゃ!」「かといって中身を読んでがっかりしてほしくない……」
文学フリマという大きなイベントへの期待と不安。ポスターを作りながら、ポストカードの絵を描きながら、頭の中でこんなことをずっと考えていました。
きっと同じようにぐるぐる悩まれている方はどこかにいると思います。
イベントを経て私が出した結論は、ありきたりですが「販売数が全てではない」ということ。
無配でも新刊でもポストカードの文章でも、その中のどれかひとつ、手に取ってくださった心に響けば、私の中では大成功です。
物語を読んで「あぁ読んでよかった」と思っていただければ素晴らしいことだと思います。
あの大きな会場で、たくさんの出店者さんがいる中で、誰も知らない私の作品を手に取っていただけたことがそもそも信じられないような奇跡です。
最初の一冊売れたその瞬間、ほっと力が抜けたことを覚えています。
「無配を読んで面白かったので」と言われた時は泣きそうでした。
そしてイベントが終わってからありがたくも新刊の感想をいただき、心から思いました。
「もっといい文章を、物語を書きたい」
ありきたりですよね。でも私のような素人の作品を読んであたたかいお言葉をくださる方のために、もっともっと上達したいという気持ちが湧いてきたのです。
イベントに出て、そこで得た体験やいただいた言葉でモチベーションがあがり、また次の作品に繋がっていく。
成功とか失敗とかそういう言葉では表したくないですが、もし言い表すならば成功以外の何物でもないと、私は思います。
とりとめもないこの記録を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
前回、前々回の記事に反応を下さった方々にも感謝いたします。
初めてのnoteで勝手がわからず、読みづらいところも多かったかと思いますが、また時々投稿しようと思っておりますので、機会があればまたお読みいただけると嬉しいです。
ありがとうございました。