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小豆島の絶景と瀬戸大橋の夕日を見に行った話

四国をレンタカーで1周する旅行記その6、小豆島・高松編。いよいよ最終回だ。前回は松山を脱出して金刀比羅宮父母ヶ浜を観光してから高松に到着したところまでを扱った。今回はその続きから。

前回高松に着いたのが夜だったため、その日は特に観光もせずに翌朝を迎えた。で、さっそく高松観光!……といきたいところだが、今回は旅程の都合で高松市街の観光は全くせず小豆島へ日帰りで遊びに行くことになった。

フェリーで小豆島へ

というわけで高松港へぶらぶらと歩いていくと、高松城跡を発見。高松城は海に面して建てられたいわゆる水城で、規模の大きい城だったようだが残念ながら天守閣などは解体されている。

そんな高松城跡を横目に見つつ、高松港へ到着。高松港は高松駅からも近くアクセスは大変良い……というか、瀬戸大橋の開通前は本州と四国を結ぶ大動脈だったわけだから当たり前の話か。

現在では本州四国を連絡するメインルートの役目を譲り、小豆島をはじめとする瀬戸内海の島々を結ぶ地域輸送に特化している感じだ。

で、1時間ほどで小豆島の土庄とのしょうに到着。

小豆島はオリーブの島として有名で、島内のいたるところにオリーブの木が生えている。オリーブと言えばスペインやイタリアなど地中海沿岸で栽培される植物だが、瀬戸内海に浮かぶ小豆島は年間を通じて温暖かつ日照量も多く、さらに水はけが良く乾燥するなど、オリーブにとって最適な環境だというわけだ。

雨の多い日本では小豆島以外にオリーブの栽培に適した土地は非常に少なく、国内で収穫されたオリーブの数は香川県が圧倒的1位となっている。

小豆島オリーブ公園へ

そんな小豆島の定番観光スポットとなっているのが、小豆島オリーブ公園。小豆島は観光地が点在しているため車があると便利だが、今回は素直にバスで頑張る。

道中、世界一狭い海峡である土渕海峡を通過。ただの川なのでは……という風貌だが、小豆島は土庄港のある前島とそれ以外の本島で2つの島に分かれているらしい。

で、小豆島オリーブ公園に到着。海に面した斜面に広がる公園はかなり広大で見どころもいろいろとあるが、特に目玉となるのがこのギリシャ風車

海の方へ視線を向けるとこんな感じ。異国情緒あふれる風車と坂の下に立ち並ぶ日本の一般家屋というアンバランスさと、遠景で青く輝く海と空がなんともエモい絶景だ。

小豆島の南は瀬戸内海を横断する船舶のメインルートとなっており、この時も客船・貨物船ともにのんびりと通過していく姿を拝むことができた。

で、ここでの定番がホウキにまたがって飛んでいる写真の撮影。ホウキは公園内の道の駅で無料で貸し出している……が、風車から少しだけ歩くので注意が必要だ。むしろ撮影終わった人から譲り受ける方が合理的な気がする。

というわけで何度もぴょんぴょんジャンプして良い感じの写真を撮影。(ここには載せないが)けっこう映えるので、もし小豆島へ行く場合はぜひ挑戦してみてほしい。

ちなみに、オリーブ公園と言うだけあって園内にはそこかしこにオリーブの木が生えている。が、オリーブが収穫されるのは秋から冬にかけてで、今回訪れたのは3月。当然実っているオリーブを目撃することはできなかった。

ちなみに、私は今回の旅とは全く異なる文脈で小豆島へオリーブを収穫しに行ったことがあり、その時はオリーブの実だらけの景色を拝むことができた。↓の記事に書いたため、もし興味があればそちらも参照してほしい。

それにしても今改めて読み直すとなんとなく文章が若々しい……。4年も月日が経ったというのだから、時の流れる速さに驚くばかりだ。

エンジェルロードへ行く

そんなこんなでオリーブ公園の観光を終え、次に向かったのがエンジェルロード。位置関係としては土庄港に近く、オリーブ公園から U ターンして戻ってきた形になる。

エンジェルロードはオリーブ公園に並ぶ小豆島の定番観光スポットで、干潮時に沖合の島へ続く砂の道が出現するという、激アツな仕様だ。

渡った先から振り返ってみるとこんな感じ。

近くには展望台があり、上から眺めるとこんな感じ。なかなかの絶景だ。奥の方にも島が連なっているが、進路を塞ぐように絶壁で囲まれた島が手前にあるため奥には立ち入れない。

それにしても時間限定で入れるエリアとか、ゲームならレアアイテムが設置されていたりクエストが進行するなど、絶対何かしらの仕掛けが組まれるだろうな……。

フェリーで高松へ戻る

といった感じでエンジェルロードの観光を終え、ぶらぶらと 30 分ほど歩いて土庄港に戻ってきた。

土庄港は街の中心部からはやや離れており(先述した土渕海峡のあたりが中心部)、フェリーの発着時以外は賑わいも少なく寂しい感じだ。とはいえ土産屋さんなどはちゃんと設置されているため、店内を物色しつつフェリーの出港時間を待った。

で、時間がきたのでさっそく乗り込んで出港!景色を見ようと外へ出てみると、なにやら子どもたちが集まって見送りをしている様子

遠くからチラ見してみると見送られているのは女性1人。おそらく島内にある小学校の教員で、この年度末で島外の学校に異動……などといった感じだろう。見送りというイベントは今まで新幹線のホームや空港などで時折見かけてきたが、今回目撃した見送りは格別のエモさがあった。やはりフェリーでの別れというのが、鉄道や飛行機と比べて「もう会えない感」が強いのだろう。

瀬戸大橋へ行く

で、高松に帰ってからは車に乗り込み坂出の方へ。向かった先は瀬戸大橋記念公園。橋のすぐ近くから瀬戸内海を眺めることができる。

公園内には瀬戸大橋タワーという展望タワーもあるのだが、営業時間的に夕日を拝むのは冬でないと厳しい。というわけで今回は普通に防波堤の上に乗って撮影した。景色は良いが海に落下すると洒落にならないので注意。

というわけで沈んでいく夕日をのんびりと眺める。

それにしても下灘駅の夕日から大観覧車くるりん父母ヶ浜、そして今回と4日連続で夕日を拝んでいるという、夕日大好き旅行記になっている。まあ何度見てもキレイだから問題ないだろう。

……とここで橋の方から爆音が鳴り響いてきたため見上げると、特急南風が疾走している姿を拝むことができた。本州と四国を船で行き来するには1時間近くかかるため、わずか 10 分で通り抜けられる瀬戸大橋は偉大だ

……といった感じで日没を迎えた。

その後は高松に戻り、この日の観光は終了となった。

高松市街の散歩&鉄分補給

で、翌日。ついに四国1周旅行の最終日。この旅行中は早朝に1人で宿周辺をぶらぶら散歩するのが日課になっており、いつも通り同行者が眠っている中こっそりと宿を抜け出して高松市街を散歩した。

……とここで「あれ?そういえば小豆島に行った日は早朝の散歩しなかったん?まさか寝坊した?」と思った方がいるかもしれない。が、もちろんその日も寝坊せずに散歩していた。ただ分量としては多くないため、時系列は前後してしまうが翌日分とまとめているという背景がある。

というわけで人気のない商店街をぶらぶら。夜に訪れた時はそこそこの賑だったので、ギャップが大きく面白い。

高松市街の中心地は高松城から南に向かった片原町瓦町のあたりだ。かなり長いアーケード商店街も伸びており、街巡りはなかなか楽しい。

琴電の瓦町駅には大規模な駅ビルも併設されており、まさしく地方都市の中心部といった風格。

琴電は JR 高松駅付近の高松築港駅をターミナルとしており、そこから郊外へ向かう長尾線と前回訪問した琴平へ向かう琴平線が分岐するのが瓦町駅。また、線路はつながっていないがもう1路線郊外へ向かう志度線も瓦町駅から伸びている。

というわけで、利用客数を見ると瓦町駅はターミナルの高松築港駅を抜いて最多となっており、本数も地方私鉄にしては非常に多い。日中は長尾線が1時間2本、琴平線が1時間4本(琴平まで行くのは2本)なため、高松築港~瓦町は1時間6本というかなりの頑張り具合。ラッシュ時はさらに倍程度まで増える。

ちなみに瓦町駅から分岐する2路線はどちらも基本的に単線だが、分岐直後は2本線路が敷かれている。琴平線は隣駅の栗林公園駅まで複線として運用されている一方、長尾線は1本を単線として利用もう1本は留置線となっているようだ。私は事前リサーチを入れていなかったため「なんか本線上に留置車両がいる!」と驚いていた。

ところで、琴電は地方私鉄としては大変珍しい標準軌を採用している。これまた事前リサーチしていなかったため、「あれ?なんかレール幅広いな!」と1人で興奮していた。

京急カラーの車両を発見。標準軌だと様になるなあ。

そんなこんなで2日間かけて鉄分補給を完了。前述したように中心部は本数が多いため、なかなか充実したものになった。

帰路につく

7日間にわたる四国1周旅行も、いよいよ終わりの時がきた。名残惜しみながら宿をチェックアウトし、車に乗り込んで空港へと向かう。その道中、小腹がすいたのでダメ押しとしてうどん屋に寄ってみた。普通の民家を改装して営業しているようなローカル臭あふれるうどん屋さんだ。

大変シンプルな味付けだったが美味であった。なんというか、うどんそのものの質が他県とは違う印象を受けた。

というわけで空港に到着。レンタカーを返却し、保安通過。

往路と同じくジェットスターに乗って成田へワープ。そのまま帰宅した。

おわりに

……といった感じで、全6回にわたるレンタカーで四国を1周する旅行記もこれにて完結。四国に上陸するのは今回が初めてだったが、都市部も田舎も各地域ごとに個性的な文化・歴史を感じることができ満足度は非常に高かった。また、5人というそれなりに大所帯が7日間も予定を空けて旅行するという、大学生のうちにしかできないであろう貴重な機会を存分に活かせたのは私の人生にとっても価値のある体験だった。同行者には改めて感謝カンゲキである。

改めて旅程を振り返ってみるとけっこうバランス良く各地を巡れたと思うが、なくなくスキップしたスポットも大量に存在する。また、JR 四国にほとんどお金を落とさなかったのも個人的には気がかりだった。もしまた機会があれば、鉄道を使いつつ未踏スポットの回収に挑戦したいところだ。鉄道で四国1周というのも面白そう。

……といったところで今回はここまで。


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