じょん

拙いエッセイを置く場所。 楽しく生きたい

じょん

拙いエッセイを置く場所。 楽しく生きたい

マガジン

  • 転職日記

    転職活動をした思い出。

  • ライブの感想まとめ

    ライブを見た感想。

最近の記事

嘘エッセイ ~歌舞伎町はソーダ味~

 何者かになりたかった。  過去形にしてみたものの、この感情は現在進行形である。  破天荒な文豪や、狂気的な芝居をする役者、意味の分からない戯曲を論理と熱量でねじ伏せ興行として成り立たせる劇作家になりたかった。  誰かに褒めてもらいたいわけでも、金が欲しいわけでもない。  ただ私はあの人たちになりたかった。なりたい。でも絶対になれないことは分かっていた。  だからせめて、細々と数名のファンがいるような自称小説家になりたかった。それくらいなら、なれると信じたかった。  

    • 「この2ヶ月全部夢ですよー」って言われても「まあ、そりゃそうだよな…」って諦めつくかもしれないくらい幸せだ

      転職してから2ヶ月が経った。 相変わらず職場もプライベートも楽しくて、幸せすぎて心配になってきた。 タイトルの通り、全部夢ですよーって言われても納得しちゃうくらい幸せ。毎日毎日都合良い夢かと思う。 最近の私の口癖は「これ夢ですか?」と「明日死ぬんかな」である。 周りの上司は優しいし同い年の先輩は尊敬できるし素敵で気が合うし毎日定時で帰れるし仕事の内容も楽しい。 毎週のように遊んでくれる友達がいる。小学校からの幼馴染、高校時代の友達、大学時代ひたすら一緒に遊んでいた友達…。私

      • 萩原利久という俳優の目に引き込まれてしまった話

        急転直下とは、まさにあの瞬間のことを言うのだと思う。 Netflixで『左様なら今晩は』という作品を観終えたとき、私はまんまと萩原利久のファンになった。 それは、さながら一目惚れのようなものだったのかもしれないし、はたまた降伏のようなものだったようにも思う。 とある春の日の深夜、私は萩原利久さんに白旗を上げた。 目で演じられる人、そして優しさにも狂気にも振り切れる人が大好きで、萩原利久という俳優はその私の好みにモロどストライクだった。 狂気的な表現力と、少ない言葉でも

        • 一兎を追ったら二兎を得た ~転職して初週を過ごした感想~

          転職すると決めたとき、「やりたい仕事」は全て捨てた。 思い浮かんだ仕事はいくつかあったけど、他に優先したい大切なことがあったから選択肢から外した。正社員で、残業が少なくて、それなりにしっかりした会社を選ぼうと心に決めた。 "他に優先したい大切なこと"とは、「暮らし」のことである。さらに具体的に書くと、『人生で一度は東京に住んで、いっぱい遊びたい』という夢のことだ。字面にするとアホらしいが、私はガチである。 昔から舞台やアイドル、お笑い、美術館や博物館が好きで、何もかもが

        • 嘘エッセイ ~歌舞伎町はソーダ味~

        • 「この2ヶ月全部夢ですよー」って言われても「まあ、そりゃそうだよな…」って諦めつくかもしれないくらい幸せだ

        • 萩原利久という俳優の目に引き込まれてしまった話

        • 一兎を追ったら二兎を得た ~転職して初週を過ごした感想~

        マガジン

        • 転職日記
          6本
        • ライブの感想まとめ
          2本

        記事

          転職 冒険手帳【退職編】

          2024年2月29日、4年ぶりの閏年。 私は3年間勤めた会社を辞めた。 (…正確には有休消化で3月末が退職日で最終出勤日なんだけど、まあそのへんはいいっしょ) 2021年4月1日に新卒で入社したから、ぴったり3年働いたことになる。 3年間というと、中学・高校時代と同じ長さである。 こう見てみると、私は新卒育成をする学校に入学して、卒業したような気がしてくる。 内定をもらった会社でどこに入るか悩んでいたとき、信頼する友人からのアドバイスもあって今の会社に入った。 この決断に

          転職 冒険手帳【退職編】

          シスター初単独ライブ『樂樂磊磊』を観て

          シスターの単独を劇場で見られた〜!夢心地〜! 12月23日を楽しみにしながら日々頑張っていたから、見られて嬉しい気持ちと、終わってしまって寂しい気持ちが同居している。 めちゃくちゃ楽しかった。 私がシスターのこと好きになったのは、2023年の春頃だったと思う。ファンになってもう半年以上過ぎたらしい。早。 ずっと単独をして欲しいと思っていたから、念願の開催で嬉しかった。 シスターだけの1時間、濃かったな〜。 単独ライブってコンビの原液飲んでる感じがして好き。 という

          シスター初単独ライブ『樂樂磊磊』を観て

          転職 冒険手帖【ほんとうのはじまり】

          内定が…出たよ!!!!  人生で初めて第一志望の会社から内定をもらえた。 振り返ると9月下旬から11月上旬まで、2か月もなかったんだな。体感時間はめちゃくちゃ長い転職活動だった。 地獄だったな〜〜。 私の転職は、新しい仕事に前向きな気持ち100%ではない。むしろ、生活に寄ったものだ。 もしかしたら他人から見たらしょうもないものかもしれないけれど、どこかの誰かが私の文章を見つけて、自分を肯定してあげられたら良いな〜なんて傲慢なことを願って、記録としてここに残しておく。

          転職 冒険手帖【ほんとうのはじまり】

          転職 冒険手帳【迷子】

          この記事を書いてから、1つの会社で内定をもらった。 ただ、どうしても違和感があったからまだ転職活動を続けている。 転職活動をする中で、私の常套句が『成長できる環境に身を置きたい』だった。 これは転職理由としてちょうど良かった。 現状では叶わないことを論理的に話せるし、相手企業で活躍したいというガッツも一緒に伝えられる。 でも、澱みなくこれを話しているうちに、自分の本心がわからなくなった。 就活・転職あるある『本音迷子』〜!(^^) 大学生の時も同じようなことを書いていて

          転職 冒険手帳【迷子】

          転職 冒険手帳【はじまり】

          9月下旬に転職活動を始めた。まだ内定は1つもなく、通常勤務と同時並行で絶賛苦しみ中なのだが、この暗闇もいつか抜け出せると信じてガムシャラに走っている。 転職を考えたのには、いくつか理由がある。 住む場所へのこだわりが人より強いと実感したこと。  このまま働き続けていたら、市場価値の低い人材で人生が終わってしまうと思ったこと。 20年以上先輩の人たちと全く同じ仕事をしているなと気づいたこと。 私はとにかく東京に行きたい気持ちが人より強いんだと分かった。 正直大阪から

          転職 冒険手帳【はじまり】

          ロングコートダディ単独ライブ『こぽぽ水中』

          ロングコートダディ単独ライブ『こぽぽ水中』を見た。 (まず最初に抱いた感想は「これウエストランドの井口さんがM-1で悪態ついてたタイプの単独だ!!」だったが私は寄席でも企画ライブでも見られない単独ライブ独特の世界を味わうために1年を過ごしてきたので井口さんには一旦ご退場いただく) (^^)/~~~ 【『コント師 単独 泣いた』で検索する井口さんを見送る絵文字】 こぽぽ水中、とても面白かった。 ロングコートダディ独特の柔らかさのあるコントが大好きだから、2人のつくる世界に

          ロングコートダディ単独ライブ『こぽぽ水中』

          大阪エンジョイガチ勢の総決算と新生活への意気込み 〜転職考え始めたけど、とりあえず1年は頑張ってみるねん編〜

          2022年4月23日から2023年7月21日まで、1年と3ヶ月を大阪で過ごした。 元々長崎出身で、大学は広島、そして社会人1年目に福岡で働き、昨年大阪に転勤してきた。 大阪に転勤してきた理由は、梅田で店を立ち上げる際の店長をするためであった。 高層ビル群の中に毎日通うのは、田舎者の私にとって非常にワクワクするものだった。 人がうごめく梅田を最初は少し怖いと思ったけれど、一瞬で慣れた。 人混みを歩くときはちょっと下を見ておくと勝手に向こうが避けてくれるので大丈夫というライフ

          大阪エンジョイガチ勢の総決算と新生活への意気込み 〜転職考え始めたけど、とりあえず1年は頑張ってみるねん編〜

          人には人の地獄

          最近のモットーは、『人には人の地獄』だ。 とどのつまり「他人と比べることは意味がない」「隣りの芝生は青い」といったことだが、『地獄』という強い言葉を当てはめたこの言い方が自分にはしっくり来る。 時に幸せそうな人を見て「羨ましいなぁ」と思うし、時に他人の悩みを聞いて心の中で「小さい悩みだなぁ」と思うことがある。 はたまた誰かの状況を見て、それと比べると自分なんて大したことないなぁと思うこともある。 比べたって意味がないし、自分は自分、他人は他人でしかない。どう抗ったって現

          人には人の地獄

          社会人赤ちゃんの成長

          職場が変わる前に不安と期待を抱きながらnoteを書いた日から9ヶ月くらい経った。 生後9ヶ月って赤子で言うと、おすわりが安定してひとり遊びができるようになるくらいの期間らしい。 そう考えると結構経ったな。 入社から数えると3歳くらいになる。赤子であればかなり自我が芽生え、言葉もしっかり話せるようになるレベルで成長しているはずである。 私はどうなんだろう。 “仕事だけが人生じゃないよ、必要以上に犠牲にしないでね、と周りの人達にちゃんと伝えられる人間でありたい。” “好

          社会人赤ちゃんの成長

          肩の力を抜くという気合いの入れ方

          入社して1年が経った。 これを書いて、しばらく時間が経つ。 あの後異動して、現在の場所で半年ほど過ごした。特に2つ目の職場は、良い人ばかりであった。 同じアイドルが好きなKさんとコンサートに行ったり、主婦のTさんとご飯を食べたり、おじさまのMさんからは奥様が働かれているという美味しい餃子屋さんのエビ餃子を貰ったりした。 仕事においても、テクニック的なところをたくさん教えてもらった。若くて青い私を包み込んでくれるし、基本的に肯定してもらっている。 つくづく、仕事は人間関係が

          肩の力を抜くという気合いの入れ方

          喫茶店の紫煙は私を現実の隅へと追いやる

          気だるげな平日午後の喫茶店。 仕事はできそうだが無愛想な眼鏡をかけたポニーテールの女性と、いかにも大学生っぽい可憐な女の子の店員。 今日は休日。勉強しようと思い、インスタグラムで検索して一番上に出てきた近所の喫茶店に足を運んだ。 15:30。先客は、3名の男性客。 メニューを見れば、あまりにも多い品数に驚く。全日本優柔不断選手権優勝候補の私への挑戦状である。 ギリギリランチタイムではあったためランチセットにしようとしたが、いざ店員さんが来ると私は全く考えていなかった「パニ

          喫茶店の紫煙は私を現実の隅へと追いやる

          就活に失敗した新入社員が、正直に就活の振り返りと今の仕事について書く

          最初に書いておくが、私はいわゆる意識高い系の就活ガチ勢ではない。誰かのメンターをしたこともない。 だから、この文章は4ヶ月目の新入社員がいま思うことをラフに書き記したものに過ぎないということをご了承いただきたい。 * 私は、広告やエンタメ業界に行きたかった。 しかし希望の会社の就活にはことごとく失敗し、結局は小売業界に入った。 正直、全く見ていなかった業界である。小売は今の会社しか見ていないし受けてないし業界研究はしてない(これはオフレコだよ)といった感じ。 インターンか

          就活に失敗した新入社員が、正直に就活の振り返りと今の仕事について書く