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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー (著)ブレイディ みかこ
世界の社会問題と子育て、スケールが異なる事柄を同一線上に捉える事が出来る傑作本。
貧困、格差等の昨今の社会問題、その真っただ中で日々を暮らす少年のお母さんのエッセイ集。東洋人のルックスで白人が主役(だった)地域で暮らす人の言葉にとても重みがある。
息子さんが吐く言葉が多数紹介されているが、個人的には「人間は人をいじめるのは好きじゃない、罰するのが好きなんだ」という言葉が特に心に染みた。
もっと重いトーンだったり、深刻な社会派トーンになっても全くおかしくはないが、作者の持つ肝っ玉母さんな雰囲気が作品中に漂い、そしてその肝っ玉すらも軽々と飛び越え、まるで「いつどんな時でも未来は明るい」とメッセージを発しているかのような御子息の軽やかさにこちらが元気をもらえる。この先また読みたくなる時が来るであろう良書。