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子育て、今思えば……。もっとデタラメがあってもよかったんだな

先日、『怪盗グルーのミニオン大変身』という映画を見ました。小さな子供を連れていったわけでもなく、50代女性二人で。
私はなんの予備知識もなく、子供向けの「黄色いの」が出てくる話、としか思っていなかったのですが、尊敬する友人が「ミニオン大好き!面白いよ」というので、夏の休日を楽しむ1イベントとして見に行ったのです。

半分くらいまでは正直、楽しめませんでした。登場人物はみんなあまりにマイペース(自分勝手)で、ミニオンたちは意味不明のいたずらをしつづけている。誰もが「それやったらダメに決まってるだろう!」という行動を取り、案の定困ったことになる、の繰り返し。
日本アニメの「実はお互いを思いやっている」要素など微塵もなく、少々きまじめな私にとっては若干ストレスの溜まる展開でした。

が、半分過ぎたあたりから、「まあ、いいのか。これでも」という気持ちになってきたのです。登場人物たちは好き勝手な行動を取るがゆえに当然ピンチに陥るのですが、逆に言えば「他人の目」とか「正しさ」なんてまったく気にしていません。
今これをやりたいからやる――それだけです。周りが引いていても、怒っていても、関係ありません。主人公だけでなく、その妻も、子供たちも、それぞれやりたいことをやりたいようにやっている。うまくいこうが、いくまいが心配していない。でも、家族のことは深く愛している、それは伝わってくる。

いかにもアメリカンな感じなんだけれど、子供が小さい頃に私に(子供にも)足りなかったのはこういう単純さだな~と思ってしまいました。
私は「今これをやりたいからやる」というまっすぐな気持ちで動いたことなんてありませんでした。他人の目も気にしていたけれど、「これって正しいのかな?」「こんなことしたら後が大変だよな」と自制する気持ちのほうが枷になっていました。今思うと、もっとデタラメでもよかった……

あとミニオンたちの単純さも心底うらやましかったです。
面白そう!→やっちゃえ!→大変なことになる→わはは、失敗した→すぐ忘れる→あ、あれが面白そう!
ひたすらこの繰り返し。「学ぶ」とか一切なしです。
でも、なんでも深刻に受け止めがちな私は、これですむことだって本当はたくさんあるんだよな~と気づきました。(まだ「学んで」いる私……)

たまには、好きでもなく興味もないと思っていたものから正反対の刺激を受けるのもいいな!と思った休日でした。




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