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酒井透

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(さかい・とおる) 東京都生まれ。写真家・近未来探険家。 小学校高学年の頃より趣味として始めた鉄道写真をきっかけとして、カメラと写真の世界にのめり込む。大学卒業後は、ザイールやパ…
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2024年10月の記事一覧

【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】岐阜県加茂郡川辺町・下麻生縣神社の『〝こじき祭り〟』

 ボロボロの服をまとい、ボサボサ頭をした〝乞食〟が、湯飲みにつがれた酒をグビグビと飲んでいる。かと思いきや、弁当が差し出されると、それをガツガツと食べ始める。  で、おなかが一杯になったら大イビキをかいて寝る(!!)。それなのに、小銭を握った人が近づいて来ると「パッ」と起き上がり、金属製の鍋を差し出す(!!)(!!)。  まるでB級映画に出てくるようなシーンをクソ真面目にやっている祭りがある。  毎年、4月1日に岐阜県加茂郡川辺町の下麻生縣神社で行われている「桶川まつり

【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】ラブドール魔白さんと暮らす女の子『ひつじちゃん』

 たくさんの人形のなかに、ひときわ存在感のあるラブドールが一体。『魔白さん』と名づけられたドールと暮らしている女性がいる。自称〝奇形まんこ処女で永遠の13歳〟でアングラドルのひつじちゃんだ。 「魔白さんをお迎えしたのは2015年ごろ。ずっと引きこもってネットばかりしていたんですけど、そのときたまたま見つけたのがラブドールさんだったんです。『何だこれはっ!!』って思いました。  ネットで色んなユーザーさんのコメントを見てるとみんなラブドールさんとお話してるんですよね。私も『声

【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】東京都・JRお茶の水駅前の『お茶の水橋』

 2020年10月、鉄道マニアや廃線マニアから、お爺さんまでが「おおお!!!」と唸ってしまうような鉄道遺産が出現した。場所は、JRお茶の水駅前にかかる「お茶の水橋」(東京都千代田区・文京区/神田川)。当時、現場では橋梁補修補強工事が行われており、都電(旧・東京市電)のレールが”出土”した。  このとき”出土”したのは、昭和6(1931)年に完成した2代目となる「お茶の水橋」(1代目となるお茶の水橋は、明治38(1905)年に完成)に敷かれた東京市電外濠線(通称:錦町線/※)