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#安藤海南男
「カタギなのに反社扱いじゃ、まともに生きられない」……警察“半グレ潰し”のキナ臭い舞台裏(ジャーナリスト・安藤海南男)
蒸し返された “1年前の乱闘” 某日、東京都新宿区歌舞伎町。じっとりとした暑さが夕暮れの街を浸食していた。たちあがる熱気を靴の裏に感じながら、私は約束の喫茶店にたどり着いた。薄暗い店内を見回していると、奥まった席から片手を挙げて合図する男の姿が視界に入る。 「久しぶり、どうなの景気は」 ベルベット張りの椅子に腰を下ろすなり、男は冗談めかして語りかけてきた。肩口までのびた髪はサイドを短く刈り上げている。ダメージ加工を施したタイトなジーンズにブランド製のスニーカー。胸元まで
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2016年5月15日早朝、全国の不良が動いたーー「ATM18億円引き出し事件」を仕組んだ渋谷のチーマーからのし上がった“童顔の男”の正体
裏社会に拡散した 「おいしいシノギ」 鈍色の雲の隙間から差し込む光と、不快なカラスの鳴き声が東京の曇り空に朝の訪れを告げていた。 2016年5月15日、日曜日。街がまだ眠りの中にあった早朝、郊外の店に1台のワゴン車が止まった。車から降りた男は、自動ドアをくぐると、店内の現金自動預払機(ATM)に足を向けた。手には白い無地のカード。「生カード」と呼ばれる偽造カードの〝原料〟に金融機関の口座番号情報が書き込まれた磁気ストライプを貼り付けた代物だ。ATMにカードを押し込み、
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あなたの知らないマスコミ用語解説……記者が狂ったように怖れる「特オチ」とは 【ルポライター安藤海南男 「さよならマスゴミ」#5】
「隣のあいつがオレのことを嗤っている」。そんな妄想が頭の中を駆け巡る。 みぞおちに冷たいような生暖かいような妙な異物がみぞおちあたりに居座っている。額からは脂汗。口の中はカラカラだ。時間は何の解決にもならない。被害妄想の泥沼にずぶずぶとはまり込んでいく恐怖に身をさらすしかない。重度のポン中にとっての「切れ目」というのはこういうもんなんだろうか。私が、「メディア村」から外れた時に味わった感覚っていうのはこういうものだった。 「メディア村」とは何か。「それは記者クラブのこと
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