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【ルポライター安藤海南男「さよならマスゴミ」#11】捜査のすべて把握している「2課長」との暗闘
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「どうだった?」
いかにも待ちかねていた、といった様子でサブキャップのYは言った。警察庁舎内にある「記者クラブ」の木札が掲げられた一角。警察組織の広報に隣接する二部屋が、私たちメディアに割り当てられたスペースだった。
加盟するメディアごとに細長い空間で区切られている。壁はなく、最低限のプライバシーしか守られないネットカフェや、簡易宿泊所のような雰囲気だ。扉がわりののれんをくぐった内側が、各社の「聖域」である。その場所の占有者として積み重ねた時間を誇るように、共有スペースの外にまであふれ出した記事の切り抜きファイルの束が雑然と積まれている。Yはそのうなぎの寝床のような場所で、私の帰りを待っていたようだ。
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