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娘のくれた庭さきにそだつ島カボチャは雑種だったらしく得した気分


はじめに

 先日、庭さきで洗濯干し場に伸びる島かばちゃのようすを記事にした。

てっきりねっとりしたあじわいの島かぼちゃの実がなるとおもいきや...。

いろんなかたち

 もともと島カボチャの果実(じつは食べているのは花托)はおなじひょうたん型でもさまざまなかたちになる。そだてているとじつにおもしろい。かたちはいろいろだが、あじはいつもの島かぼちゃ。

わたしたちがふつう「かぼちゃ」とよんで買っているのは西洋かぼちゃで品種改良がすすんであまくほくほくしている。

ちっちゃな西洋かぼちゃ

それにくらべて島カボチャはどちらかというと、日本カボチャのねっとりしたかんじに独特の風味が加わる。多くの方々は西洋かぼちゃのほうを手にとる。

日本かぼちゃのなかまたち みかんから時計まわりに島かぼちゃ、日向かぼちゃ、バターナッツ

したがって店にだしても西洋かぼちゃの方から売れていく。わたしは以前つくっていたころ両方を店にだしていたが、やはり西洋かぼちゃに2~3倍の値をつけても売れていく。島かぼちゃはハロウインの時期なので飾り用として買われるほうが多いかもしれない。

食べられるんだけどなあと思いつつ。くせの出ていないわかい島かぼちゃを早採りしてにんじんがわりにつかっていく。実の色がオレンジ色で濃く、切ってしまえば見ためはにんじんとあまりかわらない。

収穫して長く台所に転がしておくと、表皮の色が変わるようすも興味深い。あじは多少あまくなるが、くせがより感じられやすくなるかも。焼いてしまうとそれほどでもないが煮ると西洋かぼちゃとのちがいがきわだつ。ねっとりしている。

さてさて

 庭にはびこる今回のかぼちゃ。すずしくなってつるののびがとまった。のこりの葉で光合成してゆっくりと実がふくらんでいる。このかぼちゃがまとわりつくカーポートは洗濯物の干場。ふだんから干しながらかぼちゃのそだちぐあいをながめられる。

するとあきらかに個性的。写真のようにさまざまなかたち。主宰する学習サポートのこどもたちのようだなあと思う。

ごくありふれた島かぼちゃのかたち


こちらはしもぶくれ


ラグビーボール


ありゃ?

そして収穫。ひとかかえあった。じゅうぶん西洋かぼちゃに匹敵するサイズ。ずっしり重い。予定のタイミングよりもすこしだけはやく収穫した。

その理由は上に書いたとおり。包丁をいれる。あれ、種子がまんなかにある?島かぼちゃの種子はふつう極端に下方にある。どうも西洋かぼちゃを切っている気分。果肉の色もこころなしかいつもの島かぼちゃよりもうすい。かおりもちがうかな。もしかして...。

雑種だったあ

 そして大きなサイズで切りわけ、なべにほうりこみ煮ていく。こんぶ、かつおぶし、さとう、みりん、しょうゆからなる和風のだしであじつけ。ひと口たべてみる。ほくほくしている。まさにごくふつうの西洋かぼちゃの口あたり。あじもそう。

そうか、外見は島かぼちゃだったけど雑種だったんだ。すでに娘からもらった状態でF1。その種子から発芽したんでF2。おそらく娘のはたけで西洋かぼちゃと交雑したんだきっと。LINEでたずねると、「そばに西洋かぼちゃを植えてた~、得したね。」との返事。

おわりに

 たくさんなっている実をみながら、これから冬のあいだ島かぼちゃをえんえんとたべつづけるんだろうなと覚悟していた。かたちがいろいろの島カボチャの特徴を示しているので、てっきりそう思っていた。ところが切ってみるとなかみは西洋かぼちゃの色。ほくほくぐあいもあじもそう。

まったくもって表面上は島カボチャ独特の形状だが、なかは西洋かぼちゃ。うどんこ病に抵抗性だし、放任のままでそだてやすかった。F3も多少先祖がえりしたりさまざまな性質のものがでてきたりするだろうが、このまま種子をとっておいて来シーズンも庭でそだてよう。

なんか得をした気分。


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